英国デジタル市場での競争環境改善へ、米グーグルの検索活動に行動要件を導入

(英国、米国)

ロンドン発

2026年06月08日

英国競争・市場庁(CMA)は6月3日、デジタル市場での競争環境の改善のため、米国グーグルの検索活動に対して、法的拘束力を持つ具体的な規則である「行動要件」を導入外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。世界初の取り組みとして、報道機関などの発行者(publishers)が、自社のコンテンツについて、グーグル検索でのAI(人工知能)機能(例:AIによる概要)に使用されることを防ぎ、AIモデルにおける“ファインチューニング(微調整)”への使用についても拒否(オプトアウト)できるようになる。また、信頼性を高めるため、AIが生成した検索結果で、発行者のコンテンツの出典(リンク)を適切に表示することがグーグルに義務付けられた。さらに、グーグルにはコンプライアンスレポートの提出・公開により、検索サービスの変更内容やルールの順守方法をデータに基づき説明することが求められる。

CMAは調査および関係者からの意見聴取を経て、2025年10月にグーグルと米国アップルを、戦略的市場地位(SMS)を有する企業に指定した。SMS指定企業に対し、CMAは、公正な取引、選択肢の確保、信頼性と透明性を確保する目的で妥当と判断される場合、行動要件を導入できる。これは、2025年1月に施行されたデジタル市場競争制度に基づくもので、急速に変化するデジタル市場での競争を促進すると同時に、英国の消費者や企業を巨大テック企業による不公正または有害な慣行から保護することを目的としている。SMS指定の条件は次の3点としている。

  • 英国内の売上高が10億ポンド(約2,140億円、1ポンド=約214円)以上、または世界の売上高が250億ポンド以上
  • デジタル活動に関する実質的かつ強固な市場支配力
  • 戦略的重要性

CMAは5月に、米国マイクロソフトのソフトウエア・エコシステムについて調査を開始しており、SMSの対象とするかどうか、公的な意見聴取を経て2027年2月までに決定するとしている。

(野崎麻由美)

(英国、米国)

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