エチオピア、eモビリティー戦略(2025~2030年)を発表、EV普及と関連産業育成を推進
(エチオピア)
アディスアベバ発
2026年06月17日
エチオピア政府は5月25日、「eモビリティー戦略および実施計画(2025~2030年)」を発表した。同戦略は、電気自動車(EV)の導入を通じて、クリーンで持続可能な交通システムの構築と関連産業の育成を進める政策枠組みであり、エチオピア運輸・物流省主導で、国連アフリカ経済委員会(UNECA)、交通開発政策研究所(ITDP)、世界資源研究所(WRI)と連携して公表された。
同戦略では、化石燃料輸入への依存低減やエネルギー安全保障の強化、都市部の大気環境改善を進めるとともに、発電量の9割超を占める水力発電など、再生可能エネルギーを活用した交通分野の電動化を柱に据える。重点施策として、(1)制度・規制の整備、(2)充電インフラの拡充、(3)公共交通の電動化、(4)民間の参画・投資の促進、(5)地場製造能力の強化、(6)人材育成を掲げている。
充電ステーションは、2030年までに全国で2,200カ所超(アディスアベバ市内1,176カ所、地方部1,054カ所)を整備する計画で、主要幹線道路沿いでの設置やバス・トラックなど大型車両向け急速充電設備の導入も進める。政府見通しでは、EVの普及台数は2023年時点の約7,000台から2026年末には約11万5,000台に増加する見込みだ。
あわせて、国内でのEV組み立てやバッテリー関連のバリューチェーン構築、工業団地の活用、鉱物資源開発など、技術移転を通じた関連産業の育成も進める。EV製造、充電インフラ整備、車両の保守・整備分野などでの雇用創出も政府は見込んでいる。
アレム・シメ運輸・物流相は、エチオピアにおけるeモビリティー推進の進展に触れつつ、再生可能エネルギー資源に恵まれた同国が、クリーン輸送分野でアフリカを牽引する存在となる意欲を示した。また、同相は、充電インフラ、公共交通機関の電化、投資促進、国内製造業における政策上の優先事項の概要を説明し、eモビリティーへの移行は、政府、民間セクター、金融機関、市民社会が連携して取り組むべき国家的な共同事業であることを強調した。なお、同戦略は、アフリカ連合(AU)が進めるeモビリティー関連の地域枠組みとも方向性を同じくしており、UNECAなど国際機関の支援を受けながら実施される。
(松野はるな)
(エチオピア)
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