インド準備銀行、政策金利を据え置き、エネルギー価格上昇など外部リスクを警戒
(インド)
ムンバイ発
2026年06月09日
インド準備銀行(RBI、中央銀行)は6月5日、金融政策決定会合(MPC)の結果、政策金利を5.25%に据え置くことを全会一致で決定した
(添付資料図参照)。2025年末の利下げ以降、3会合連続の据え置きとなる。政策スタンスについても「中立(neutral)」を維持し、「データに慎重な政策運営を継続する」方針を示した。
今回の据え置きの背景として、RBIは世界経済の不確実性の高まりを挙げている。特に中東情勢悪化の長期化に伴い、エネルギー市場の変動や原油価格の上昇、供給網の混乱などが強まり、インフレと成長の双方に対するリスクが高まっていると指摘している。主要先進国でも物価上昇圧力が再燃し、金融政策が再び引き締め方向へ転じる可能性があるなど、外部環境は一段と不透明感を増している。
国内経済については、足元では底堅さを維持していると評価した。個人消費は堅調で、固定資本投資もコスト上昇圧力がある中で勢いを維持しているほか、サービス輸出も引き続き好調だ。他方、輸送費や保険料の上昇が貿易に影響を及ぼすなど、外部要因の影響は徐々に顕在化しつつある。
先行きについては、エネルギー価格の高止まりや供給制約の継続が経済活動を下押しする可能性があるとし、特に紛争の長期化やサプライチェーンの正常化時期が不透明である点をリスク要因として挙げている。また、南西モンスーンによる降雨量が平年を下回る見通しであることから、農業生産や農村需要への影響も懸念されるとしている。
国内の都市開発を手掛けるデベロッパー会社のCEO(最高経営責任者)であるパルビンダー・シン氏は「政策金利の据え置きは、現在の不透明な経済環境において安定のサインと言える。金利の先行きが見通しやすくなり、企業や消費者の長期的な資金計画を後押しするだろう」と述べている(「エコノミック・タイムズ」紙6月5日)。
(野本直希)
(インド)
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