南ア中銀が2023年以来の利上げ、7.00%に
(南アフリカ共和国、中東)
ヨハネスブルク発
2026年06月05日
南アフリカ準備銀行(南ア準備銀行、中央銀行)は5月28日、政策金利を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げ6.75%から7.00%に、プライム貸出金利を10.25%から10.50%に引き上げることを発表
した。2023年以来3年ぶりの利上げとなった。金融政策委員会(MPC)の委員6人のうち、4人が利上げ、2人が政策金利の維持に賛成した。
南ア準備銀行は2023年に政策金利を8.25%に設定した後、2024年は2回の利下げを実施した。2025年には1月、5月、7月、11月にそれぞれ25bp引き下げ、2025年末には6.75%としていた。こうした継続的な利下げに対して、今回は中東紛争によるエネルギー価格の上昇によるインフレ圧力を抑制することを目的に利上げを実施した。南ア準備銀行のレセチャ・クガニャゴ総裁は、「中東危機の早期終結の期待は薄れ、ホルムズ海峡は依然としてほぼ閉鎖されている」と指摘した。
南ア準備銀行の声明では、「今後を見据え、われわれは石油価格の予想を引き上げた。さらに、食品価格上昇への圧力も高まっており、農業部門はディーゼルと肥料の両方の価格上昇に直面している」と警戒感が示された。消費者物価指数(CPI)上昇率の目標値を3%としている中で、2026年の原油価格の見込みを1バレル当たり78ドルから91ドルに引き上げ、農産物生産コストの上昇に伴う食料価格の上昇も想定している。これらの要因を受けて、2026年のインフレ率(CPI上昇率)予測を3月の3.7%から4.4%に引き上げた。2027年は3.7%、2028年には3.0%と見込んでいる。
南ア準備銀行は、同国の経済成長が弱く、下振れリスクがあるとみている。2026年の実質GDP成長率予測は、3月に示した見通しの1.4%から1.2%に、2027年は1.9%から1.7%に引き下げた。同行金融政策委員会は声明の中で、「最近の勢いは好調にみえたものの、世界的な不確実性の高まりと可処分所得の減少が消費者支出と投資に影響を与えるだろう」と指摘した。一方、主要輸出品の価格は好調で、政府による国内改革が成長の可能性を引き続き支えていると述べている。
(トラスト・ムブトゥンガイ、多崎央)
(南アフリカ共和国、中東)
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