IMF、スリランカ向け金融支援パッケージで約6億9,500万ドルを追加供与

(スリランカ)

コロンボ発

2026年06月08日

IMF理事会は5月27日、スリランカへの金融支援パッケージ〔拡大信用供与(EFF)プログラム、4年間で総額22億8,600万SDR(注)の第5回および第6回レビューを完了したと発表した。これに伴い、5億800万SDR(約6億9,500万ドル)が新たに供与され、累計拠出額は約24億ドルに達した。

IMFによると、スリランカ政府による燃料・電力料金のコスト回収型価格設定の導入など主要施策は進展し、2025年末時点の量的パフォーマンス基準は全て達成された。一方、構造ベンチマークの一部に遅れがみられるほか、新規の対外支払い延滞の回避や輸入制限抑制といった継続基準の一部は未達となった。

IMFの岡村健司副専務理事は、改革の進展が金融安定の維持に寄与したと評価する一方、サイクロン「ディトワ(Ditwah)」や中東情勢の影響で財政見通しが悪化していると指摘。2026年の成長率は3%に減速する見通しで、原油価格上昇や観光収入の減少がリスク要因となるとした。

またIMFは、災害対応や復興を踏まえた2026年の一時的な財政緩和を容認する一方、2027年以降はGDP比2.3%の基礎的財政収支黒字への回帰を求めた。

今後の課題として、公共財政・投資管理や電力セクター改革の加速、安定的な歳入確保に向けた中期歳入戦略の策定を挙げた。また、金融面では物価安定を最優先に為替の柔軟性向上や対外措置の段階的撤廃、構造改革とインフラ投資の強化が成長力向上に不可欠と強調した。

(注)Special Drawing Rightの略で、特別引出権。通貨ではないものの、その価値はドル、ユーロ、中国人民元、日本円、英国ポンドの5通貨のバスケットに基づいた国際準備資産。

(ディロン・ヤシュミタ、志鎌大介)

(スリランカ)

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