技術イベント「Q-Expo 2026」開催、日本の量子エコシステム、欧州展開を加速
(スペイン、英国、欧州、日本)
マドリード発
2026年06月08日
欧州量子産業コンソーシアム(QuIC)が主催する量子技術産業向けの欧州主要イベント「Q-Expo 2026」が5月18~19日、スペイン北部ビルバオのEuskalduna Conference Centreにて開催された。同イベントは展示・基調講演・ネットワーキングが一体となった産業見本市で、今回から展示とプレナリーセッションが2日間を通じて同時並行で開催される新形式が導入された。前回2025年は世界各国から約800人の参加者を集めており、今回も産業界、研究機関、政策関係者など多くの関係者が集結した。
ジェトロとQ-STARの共同ジャパンパビリオンと代表団(ジェトロ撮影)
ジェトロ、量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR
)、産業技術総合研究所量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)は2026年3月、量子技術分野における国際連携促進に関する連携協力覚書(2026年3月6日「お知らせ・記者発表」参照)を締結しており、今回Q-Expoへの日系9社の出展・参加支援はその第1弾となる。富士通、JIJ、LQUOM、OptQC、Quapp、QuEL、QunaSys、東芝、Yaqumoが参加し、量子コンピューティング・量子通信・量子センシング・量子ソフトウエアなどにわたる日本の量子エコシステムの幅広さを欧州に発信した。
Q-Expo内でのジャパンセッションの様子(ジェトロ撮影)
イベント期間中には、スペイン初の量子技術専門団体「Spanish Quantum Alliance(SQuA)」の発足が発表された。SQuAはビルバオに本部を置き、53の創設組織(大企業、研究機関、大学、業界団体、中小企業、スタートアップ)で構成され、スペイン政府のデジタル変革・公務員制度省および科学・イノベーション・大学省が主導した。バスク州は、欧州初のIBMのモジュール式量子コンピュータIBM Quantum System Two(2025年10月稼働開始)を擁するIBM-エウスカディ量子計算センター、CIC nanoGUNEなどの研究拠点、Multiverse Computingを代表とする産業プレーヤーが集積する量子クラスターとして頭角を現しており、バスク州政府などが主導する量子技術分野の同地域での発展を目指すイニシアチブBasQ(バスク量子)と、同分野のイノベーションと商用化の加速を目指すBizkaia Quantum Advanced Industries(BiQain)が同会場で共同ブースを出展した。
SQuA立ち上げの様子(ジェトロ撮影)
Q-Expo後のサイドイベントでは「Quantum Readiness for Business」と称する量子エコシステムツアーが実施され、サン・セバスチャン(バスク語でドノスティア)市内の7研究機関・大学が連なる「Quantum Mile」を巡りIBM System TwoとnanoGUNEの量子ハードウエア研究施設を視察した。日本・韓国・カナダなどの国際代表団とバスク州の量子エコシステム関係者が対話する場となり、欧州と各国の連携促進が図られた。今後も、ジェトロは各種国内外の連携機関と連携しながら、日本の量子エコシステムの欧州展開を加速させていく予定だ。
(加賀悠介、セラーノ・イシアル)
(スペイン、英国、欧州、日本)
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