インド、2025年度の対内直接投資が増加、米国からの投資は前年度比で倍増

(インド)

ムンバイ発

2026年06月09日

インド商工省産業国内取引促進局(DPIIT)が6月3日に発表した統計によると、2025年度(2025年4月~2026年3月)の株式投資による対内直接投資(FDI)は前年度比17.6%増の588億ドルとなり、堅調な伸びを示した。再投資利益などを含むFDI総額も同17.3%増の945億ドルとなり、高水準を維持した。

産業別では、コンピュータ・ハードウエア分野への投資が前年度比78.4%増の139億ドルと大幅に拡大し、全体の伸びを牽引した。同分野では半導体や電子機器などの製造強化に向けた政策支援が背景にあるとみられる(2026年6月5日記事参照)。サービス分野も同7.0%増の100億ドルと引き続き主要な投資先となっている。投資元国別では、シンガポールが198億ドルで引き続き最大の投資元国であるほか、米国からの投資が前年度比約2倍の111億ドルで、近年の対印投資の拡大が顕著となった。英国も同31.4%増の88億ドルと、増加している。

一方で、2025年度は外国ポートフォリオ投資家(FPI、注)が155億ドルの資金を引き揚げるなど、ポートフォリオ投資は大幅な流出となった。

インド準備銀行(RBI、中央銀行)副総裁のプーナム・グプタ氏は、インドへのFDIについて、「再投資利益などを含むFDI総額は2025年度に約950億ドルに達した」と指摘した上で、「今後は1,000億ドルを超える可能性がある」との見解を示している。また、「投資の増加は一時的なものではなく、長期的な拡大トレンドにある」と述べている(「ビジネス・スタンダード」紙6月5日)。

(注)経営権の取得を目的とせず、資産運用(ポートフォリオ構築)のために他国の証券市場へ投資する投資家。

(野本直希)

(インド)

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