上海市の電池材料大手、四川省でセパレーター関連事業を拡大

(中国)

成都発

2026年06月01日

中国上海市に本社を置くリチウムイオン電池材料メーカー大手の上海璞泰来新能源科技集団は5月20日、四川省成都市でリチウムイオン電池用セパレーター関連事業を拡大すると発表した。同日公表の公告によると、総投資額は56億元(約1,288億円、1元=約23円)で、第1期(26億元)と第2期(30億元)に分けてセパレーター基材の生産ラインを増設する。稼働は第1期が2027年内、第2期が2028年第1四半期の予定で、完成後の年間生産能力はそれぞれ32億平方メートル、40億平方メートルとする計画だ。

同社は、自社開発設備を活用し、セパレーター基材の供給能力を拡大することで、コーティング加工事業におけるセパレーター基材の自給率向上と、コーティングおよびセパレーターの一体化生産の強化を図るとしている。

また、同社は中国の調査機関EV Tank(伊維経済研究院)のデータを引用し、中国のセパレーター出荷量は、2025年に前年比44.4%増の328億5,000万平方メートルに達したと説明した。世界のリチウムイオン電池出荷量は2030年に約6,012ギガワット時(GWh)に達する見通しで、関連材料需要の拡大が続くとしている。

四川省政府によれば、同省はリチア輝石資源の主要供給地の1つとされる。なお、リチア輝石は炭酸リチウムなど電池材料の原料となるリチウム化合物の原料となる鉱物だ。併せて、炭酸リチウムおよび水酸化リチウムの輸出額は全国上位に位置しており、これらを原料とする正極材および負極材の生産量も全国上位に位置するとしている。

なお、本プロジェクトは法規に基づく環境影響評価などを経た政府の承認を要し、取得時期には不確実性があるほか、市場環境や資金調達などに係るリスクがあるとしている。

(王植一)

(中国)

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