広汽集団、同社初の空飛ぶクルマのラインオフを発表

(中国)

広州発

2026年06月10日

中国の自動車大手・広州汽車集団(以下、広汽集団)は5月29日、低空飛行分野の子会社である広東高域科技(以下、高域科技)の広州市・黄浦工場が正式に稼働し、同社にとって初の空飛ぶクルマ「GOVY AirCab」がラインオフしたと発表した。

同工場は、年間生産能力を100台とする計画で、部品調達から組み立て、性能検査、納品に至るまでの全工程をカバーする生産体制を構築している。また、航空分野の安全基準と自動車分野の成熟した製造プロセスを融合することで、試作段階における生産能力不足や工程の未整備といった課題を解消し、量産および市場投入に向けた基盤を整備したとしている。

航空規格対応・品質管理面では、高域科技はAS9100D航空宇宙産業品質マネジメントシステム認証など、航空機産業で求められる認証を取得。また、量産モデルである「GOVY AirCab」は、機体の静的強度、システム耐久性、電磁両立性(EMC)など適航要件に関する主要試験を完了している。今後は、民間航空の適航認証(注)の取得に向けた取り組みを着実に推進し、製品の適用運用と大規模な市場投入に向けた基盤整備を進めるとともに、商業化に伴うリスクの低減にもつなげる方針。

商業化に向けては、高域科技はすでに低空飛行分野の研究開発、観光事業、その他関連事業などを手掛ける複数のパートナーと戦略的協力関係を構築。低空域を活用した有人移動や観光、体験型サービスなど多様な用途を視野に入れ、空飛ぶクルマのモデル拠点の構築および商業化を共同で進めている。

なお、高域科技は2026年3月20日、広州市において「GOVY AirCab」による都市中心部での初の実証飛行に成功している。

(注)中国民用航空の認証は、型式証明(TC)、生産許可証(PC)、標準耐空証明(AC)、運航合格証(OC)の4つの認証によって構築されている。eVTOL(電動垂直離着陸機)、大型ドローン、一般航空機などの低空経済の中核となる機体においては、TC、PC、ACの3つの認証を取得することが製品の市場投入の前提であり、その後にOCを取得することで旅客・貨物輸送が可能となる。

(梁梓園)

(中国)

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