チリ北部で鉱業分野の展示会「EXPONOR 2026」が開催、来場者数は過去最多
(チリ)
サンティアゴ発
2026年06月29日
チリ北部のアントファガスタ市で6月8~11日、鉱業分野の展示会「EXPONOR 2026」が開催された。主催者の発表によると、来場者数は過去最多の6万人に達し、鉱山機械、運搬設備、電力・水処理設備など鉱業関連の1,382社・団体が出展した。2026年はカナダが招待国として参加したほか、欧州各国、米国、中国、中南米諸国など36カ国が参加した。
開会式にはホセ・アントニオ・カスト大統領をはじめ、各国の大使、閣僚、企業幹部などが参加した。EXPONORを主催するアントファガスタ工業協会(AIA)のマルコ・ラズミリッチ会長は、「EXPONORは単なる展示会ではない。世界のエネルギー転換を牽引する産業におけるイノベーション、投資、持続可能性、発展が交わるプラットフォームである。アントファガスタからチリの存在感を世界に示し、鉱業とエネルギーの未来を提示する」とあいさつした。カスト大統領は、「各種プロジェクトを前進させるためには、税制面での競争力強化や許認可制度が抱える課題の解消、投資の促進、雇用創出につながる制度改革が必要だ」と述べ、「この展示会が40年以上前に始まった当時に描かれた将来像が、現在成果として表れている。われわれはその障害となってはならない。チリの可能性を信じてほしい。チリは世界で最も投資に適した国である」と呼びかけた。
ジェトロブースでは、鉱山ツール、海水淡水化システム、電源システムなどを手掛ける企業13社の紹介動画やカタログを用いて、来場者に日本の技術・製品をアピールした。
来場者からは、既にチリに展開している製品についての引き合いやOEM化への問い合わせ、水処理や海水淡水化システムへの質問などが寄せられた。ジェトロブースは初出展だったが、日本の技術・製品に対する信頼感と関心の高さがうかがえた。
展示会入場口の様子(左)、ジェトロブースの様子(右)(ともにジェトロ撮影)
展示会会場では、チリの鉱業エンジニアリング企業であるシュワガー(SCHWAGER)が電力供給を担い、同社が代理店を務めるデンヨーの発電機が使用された。また、同展示会は「脱炭素型・鉱業エコシステムを提示する場」として、チリ大手電力企業のコルブン(Colbún)と提携していた。設営(建設)や運営、来場者・出展者の輸送など、会期中に発生する二酸化炭素(CO2)の排出量を測定し、同社保有のキジェコ水力発電所から認証済みのカーボンクレジットを提供し、排出量の相殺に充てるなど、カーボンニュートラルを志向した展示会であることを打ち出している。EXPONORは隔年開催であり、次回は2028年の開催を予定している。2027年4月には、同じく隔年開催の鉱業分野の展示会「EXPOMIN
」がサンティアゴにて開催予定。EXPONORは実務や技術的展示など現場色が強い展示会だが、EXPOMINは首都サンティアゴで開催され、より国際的な発信や投資の呼び込みを目的とした商談会やカンファレンスを中心とする展示会とされている。
(高橋英行、木村由子)
(チリ)
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