ITのネイバー、第1四半期の売上高は前年同期比16.3%増と好調

(韓国)

ソウル発

2026年05月12日

韓国のIT大手ネイバーは4月30日、2026年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した。売上高は前年同期比16.3%増の3兆2,411億ウォン(約3,565億円、1ウォン=約0.11円)、営業利益は7.2%増の5,418億ウォンだった。売上高をビジネス分類別(注1)でみると、「ネイバープラットフォーム」は14.7%増の1兆8,398億ウォン、「ファイナンシャルプラットフォーム」は18.9%増の4,597億ウォン、「グローバル挑戦」は18.4%増の9,416億ウォンとなった。同社発表の同四半期のビジネス分類別の業績の詳細、今後の計画などは次のとおり。

○ネイバープラットフォーム(広告、サービス)

「広告」部門の売上高は、人工知能(AI)活用による効率向上などで、成果報酬型の広告主が増加し、前年同期比9.3%増の1兆3,945億ウォンとなった。「サービス」部門の売上高は、スマートストア(電子商取引)の取引額増加が牽引役となり、35.6%増の4,453億ウォンとなった。2月末にショッピングAIエージェント(注2)を公開し、4月27日にAIタブ(注3)の導入による対話型AI体験を提供した。今後は、エージェンティックAI(注4)の競争力確保に向けてオンラインのみならずオフラインのデータ確保にも集中していく。

○ファイナンシャルプラットフォーム(決済、金融フラットフォームなど)

ネイバーペイ(注5)の決済額は、前年同期比23.4%増の24兆2,000億ウォンだった。特に、オンライン・オフライン加盟店の外部決済額は32.9%増の13兆5,000万ウォンだった。今後は、決済・レビュー・クーポン・注文・ポイント機能を連携したオフライン統合端末「Npay Connect」の導入を拡大し、オンラインとオフラインのデータを連携したプラットフォーム構築を進めていく。

○グローバル挑戦〔消費者間取引(CtoC)、コンテンツなど〕

「CtoC」部門は、Poshmark、SODA(注6)などの買収・投資先の競争力向上により、前年同期比57.7%増の3,511億ウォンを記録した。「コンテンツ」部門は、前年同期比1.4%減の4,401億ウォンとなった。「コンテンツ」部門については、今後、ウェブトゥーンの多角化と新規サービスによる利用者増加を模索する。

なお、同社のチェ・スヨン代表は4月30日の業績発表で、「現在のショッピングAIエージェントはショッピングガイド程度にとどまっているが、年内までに、利用者体験を拡大し、収益性や購買転換率を向上できるビジネスAIエージェントに高度化する計画」と明らかにした。また、「5月からはメンバーシップ特典と『N配送』(注7)をAIエージェントと連携させ、利用者体験と収益性を同時に強化していく」と付け加えた。

(注1)ネイバーは2026年から同社のビジネス分類を「ネイバープラットフォーム」、「ファイナンシャルプラットフォーム」、「グローバル挑戦」の3つに改編。

(注2)AIを基盤に利用者の検索、推薦、購買などを支援するサービス。

(注3)ベータ版として公開した対話型AI検索サービスで、利用者の意図や文脈を把握し、検索から店舗予約、商品購入までを1つの画面で完結できる機能を提供。

(注4)環境を認識し、目標を自ら設定・分解し、ツールや他システムを使って複数ステップの行動を自律的に実行・学習するAI。

(注5)オンライン決済および金融プラットフォームサービス。ネイバーショッピングをはじめ、さまざまなオンライン・オフライン加盟店で決済サービスとして利用可能。

(注6)2022年に北米最大級のファッションCtoCコミュニティー「Poshmark」を買収し、2023年に日本最大級のリミテッドエディション取引サイト「スニーカーダンク(スニダン)」の運営社である「SODA」に持ち分投資を実施した。

(注7)ネイバーが運営する配送サービス。当日配送、翌日配送、到着保証サービスなどを含み、ネイバープラスメンバーシップ特典と連携して運営。

(金河吝)

(韓国)

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