タイ政府、サービス9業種を外国人事業法規制リストから削除、経済安保への配慮も

(タイ)

バンコク発

2026年05月19日

タイのアヌティン・チャーンウィーラクーン政権は5月12日、外国人事業法(FBA)に基づき、外国事業許可申請が不要となるサービス業を規定する商務省案を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。該当する業種につき、FBAに基づく申請は不要となるが、各サービス業を所管する規制当局からの許可は引き続き必要となる。

商務省の発表(5月14日)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、FBAの規制リストから削除されたのは次の9業種。

  1. 電気通信サービス(電気通信事業法に基づく)
  2. 財務センターサービス(外国為替管理法に基づく)
  3. 国内保証サービス(証券取引法およびデリバティブ契約法に基づく)
  4. 原資産・変数がデリバティブ契約法(2003年)の対象外となる先物契約のエージェント・ディーラー・コンサルタント・サービス(ファンドマネージャー)
  5. 農産物先物取引事業(先物取引所指定倉庫での農産物の引渡し・受領を含む)
  6. 管理、人事、情報技術管理サービス(グループ内の関連会社向け)
  7. 国内債務保証を提供するサービス(グループ内の関連会社向け)
  8. 自動販売機、自動金融サービス機器その他自動機器の設置場所として、一部スペースを賃貸し、従業員の利便性を向上させるサービス(主に従業員の利益のために運営するもの)
  9. 石油掘削サービス(コンセッション契約専用)

商務省事業開発局長のプーンポン・ナイヤナパコーン氏は、今回のリスト削減は、市場自由化が目的としたものではなく、法的手続きの重複を解消するための規制改善であると述べた。一方、タイで会社設立する外国投資家は、引き続き商務省事業開発局への登録が必要であり、関連する政府当局から必要に応じて各種許可を取得しなければならない(注)。

ラチャダ政府報道官は、「経済対策は国益、タイの起業家、経済安全保障と両立しなければならない」と述べ、国内デジタル産業への影響が懸念されるソフトウエア開発サービスについては、今回の省令案から除外されたことを明かし(「ネーション」紙5月13日付)、経済安保への配慮も示した。

(注)例えば電気通信は国家放送通信委員会(NBTC)、財務センターはタイ銀行、国内保証は証券取引委員会(SEC)、石油掘削はエネルギー省の許可がそれぞれ必要となる。

(藪恭兵、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ)

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