港珠澳大橋、マカオ車両の「北上」通行台数が累計500万台突破

(中国、マカオ、香港)

広州発

2026年05月27日

中国広東省の珠海市拱北税関の発表(5月19日付)によると、2022年の「澳車北上」政策(注1)の実施以降、2026年5月17日午前10時までに、港珠澳大橋(香港、珠海市、マカオを結ぶ海上橋)の珠海公路口岸(注2)を経由して出入境したマカオ単独ナンバープレート車両(以下「マカオ車両」)台数が累計500万台を突破した。同税関によると、港珠澳大橋口岸を通過する「マカオ車両」は、最初の100万台到達に334日を要したのに対し、5回目の100万台突破に要した日数は217日だった。

こうした越境車両の往来増加に対応するため、税関はデジタル技術の活用や関係機関との連携強化による効率向上を図っている。港珠澳大橋税関では、全国の税関で初となる小型乗用車向けのスマート画像審査システムを導入している。同システムは、車両を上方から撮影した画像を人工知能(AI)で自動解析し、ナンバープレートや車体情報、異常の有無などを即時に識別することで、リスク車両を的確に絞り込む。これにより、必要な検査対象のみを抽出しつつ、一般車両については停止や待機をほとんど伴わない「シームレスな通関」を実現している。また、関係機関と連携してワンストップ型の共同検査体制の構築を進めているほか、交通量の多い時間帯には監督体制を柔軟に調整し、通関動線の改善を図るなど、通関の円滑化をいっそう強化していると述べた。

「港車北上」(注3)や「粤車南下」(注4)といった施策の進展により、港珠澳大橋は当初の「マカオから広東省への北上」という一方向の試行段階から、香港・マカオ・中国本土の3地域間で車両が双方向に往来し、市区へ直接アクセスできる段階へと発展している。拱北税関の統計によれば、2026年5月17日午前10時時点で、「北上」する香港・マカオ単独ナンバープレート車両台数は累計で991万台を超えた。このうち、2026年1~4月の累計台数は前年同期比12.6%増の137万台に達し、同期間の同口岸における車両通行量全体の約6割を占めた。

(注1)「澳車北上」は2022年12月20日に施行された政策で、マカオのナンバープレートのみを有する車両は、一定の条件を満たし所定の手続きを済ませれば、港珠澳大橋を経由して広東省に入境することが可能となった。それ以前は、中国本土とマカオの双方で登録された「両地ナンバープレート」保有車のみが、越境走行を行うことができた。

(注2)口岸とは、中国税関が国境や中国本土と香港間などに設置した検問所を指す。

(注3)「港車北上」は2023年6月1日に施行された政策で、香港のナンバープレートのみを有する車両は、一定の条件を満たし所定の手続きを済ませれば、港珠澳大橋を経由して広東省に入境することが可能となった(2023年5月12日記事参考)。

(注4)「粤車南下」は、2025年11月1日に施行された政策で、広東省のナンバープレートのみを有する車両は、一定の条件を満たし所定の手続きを済ませれば、香港に入境することが可能となった。

(黄子珊)

(中国、マカオ、香港)

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