タイで国名「JAPAN」を含む商標登録出願の登録要件が緩和
(タイ、日本)
バンコク発
2026年05月18日
タイ商務省知的財産局(DIP)は4月30日、日本特許庁(JPO)とジェトロの働きかけを受け、タイにおける「JAPAN」の国名を含む商標登録出願に関わる登録要件を緩和した。
タイでは、出願商標の構成中に「JAPAN」などの国名が含まれる場合、当該国の担当官の許可がない限り拒絶される〔タイ商標法第8条(6)
〕。
タイDIPが、同国における商標登録出願の審査基準をまとめた「タイ商標審査マニュアル
」によれば、担当官の許可は、例えば在タイの各国大使館や領事館、その国の商務事務所などの政府機関によるものでなければならない。従来、「JAPAN」を含む商標出願には、在タイ日本大使館が許諾レターを発出していた。
一方、日本の商標制度には、国名を含む商標を一律に拒絶する規定が存在しない。このため、日本からタイに商標出願する出願人にとって、大使館を通じた許諾レターの発出はなじみのない運用であるほか、大使館の担当官へのコンタクトを要するという手続き的・時間的コストも生じることから、実務上、大きな負担となっていた。
そこで、JPOとジェトロは、タイDIPとの長官レベル(注)・実務レベルでの複数回にわたるバイ会談(2国間会談)などを通じて、当該運用の緩和をタイ政府に継続的に働きかけてきた。
こうした交渉の結果、タイで出願した「JAPAN」の文字を含む商標と同一の商標を日本で商標登録している場合には、(1)JPOからの許諾レターのコピー、および(2)日本における商標登録証のコピーをタイDIPに提出することで、タイでの商標登録が認められるように、運用を緩和することでタイDIPと合意した。
JPOおよびジェトロは、これまで継続的な研修提供やさまざまな協力を通じてタイDIPとの関係を深めてきたところ、この運用緩和は日本を対象として例外的に認められているものであり、両国間での知財保護協力が一段と進むことが期待される。
ジェトロ・バンコク事務所知財部では、JPOからの出向者がタイに進出する日系企業を知財の面からサポートしている。JPOからの許諾レターのコピーが必要な際には、ジェトロ・バンコク事務所(bgk_ip@jetro.go.jp)までお気軽にご連絡いただきたい。
(注)JPOウェブサイト「タイ知的財産局(DIP)と長官バイ会談を実施しました
」も参照。
(久木田俊)
(タイ、日本)
ビジネス短信 d486b957c077fff6





閉じる