在中国の欧州企業、約8割が中東情勢によるビジネスへの影響を報告
(中国、EU、中東)
北京発
2026年05月18日
在中国欧州企業などの団体である中国EU商会は5月12日、中東における紛争が在中国欧州企業のビジネスに与える影響に関するクイックサーベイの結果
を発表した(注)。
同調査によると、回答企業の大多数にあたる79%が、中東における紛争によって何らかの好ましくない影響を受けているとした上で、影響の度合いについては35%が「軽微」、33%が「中程度」、11%が「深刻」と回答した。
「好ましくない影響を受けている」と回答した企業のうち、81%はすでに中東地域からの原材料調達に困難が生じているとしており、一部企業はそれにより生産を停止しているほか、今後6カ月の間にさらに多くの企業が同様の事態に陥り得るとした。なお、調達に困難が生じている原材料として報告された(複数回答可、n=70)のは、ポリマー(エチレン、グリコール、ポリエチレン)が13%、アルミニウムが11%、ヘリウムなどの希ガスが6%、ガソリン・ナフサが6%、原油が4%、液化石油ガス(LPG)が4%、メタノールが4%だった。
また、4分の1を超える28%の企業が中東における紛争によってサプライチェーン戦略の調整を行っていると回答し、化学・石油分野では64%が、機械分野では35%が同様の回答をした。加えて、20%の企業が、対中投資計画の見直しを開始している、もしくは見直しを検討していると回答した。
「サプライチェーン戦略の調整を行っている」と回答した企業のうち、11%はサプライチェーンのさらなる中国国内回帰(オンショアリング)を進めるとしたほか、14%はオンショアリングを進めると同時に、オフショアリングや中国国外における代替を進めるとした。また、3%の企業はオフショアリングおよび中国国外における代替のみを推進すると回答した。
中国EU商会のイェンス・エスケルンド会頭は、「われわれが目の当たりにしているのは、すでに極めて不安定な世界的な貿易・投資環境の上に、さらなる不確実性が積み重なりつつある状況だ」と述べた。また、「多くの会員企業はすでに、コスト増、物流の混乱、重要原材料の調達難、サプライチェーン戦略のさらなる調整の必要性を経験しており、中東における紛争が長引けば長引くほど、この状況は悪化する可能性が高い」とした。
(注)調査は、4月27日から5月10日にかけて、中国EU商会の会員企業を対象に実施した。同調査は計19の設問から構成されており、172社が回答し、うち124社が全設問に回答した。回答企業の主要分野は、自動車および関連分野(13%)、化学・石油(13%)、機械(11%)、専門サービス(9%)、医療機器(8%)だった。
(西島和希)
(中国、EU、中東)
ビジネス短信 d1d6fe495e136a55





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