中国、華南と西南部で電力スポット価格が上昇

(中国)

広州発

2026年05月07日

広東省広州電力交易センターは4月23日、華南(広東省、広西チワン族自治区、海南省)および中国西南部(雲南省、貴州省)(以下、同5省・自治区)における4月1日から23日までの電力の1日前市場(スポット市場)の平均価格(注1)が1メガワット時(MWh)当たり468元(約1万764円、1元=約23円)となり、3月比で38.0%上昇したと発表した。各省・自治区別では、広東省が533元、海南省が493元、広西チワン族自治区が382元、雲南省が399元、貴州省が356元だった。

今回の電力スポット価格の上昇について広州電力交易センターは、4月以降、国際情勢の影響による天然ガスなどの一次エネルギー価格の上昇に加え、気温上昇による負荷増加、新エネルギー出力の変動、送電網および発電設備の点検・保守など、複数の要因が重なった結果、同5省・自治区の電力スポット市場で一時的な高値が発生していると分析している。また、同5省・自治区の電力供給は安定しており、全体として秩序立った状況のもと十分な水準を維持しており、今後、雨季の到来に伴い、西部の水力発電能力が拡大し、低コスト電源の供給が増えることで、電力スポット価格の高騰といった状況は緩和される見込みとの見方を示した。

なお、4月22日付の「北極星電力市場網」によると、2026年夏季の需要ピーク期には、西南部の一部省で電力需給が逼迫する可能性があり、従来、広東省向けに回されていた余剰電力が地元需要の優先確保に充てられる見込み。このため、従来「西電東送」(注2)によって広東省に供給されていた西部の電力は、ピーク時間帯に調整される(減少する)可能性があるという。

(注1)発電事業者と小売電気事業者などが、電力の受け渡し前日に行う市場取引(日前取引)において成立した取引価格の平均値を指す。需給状況や天候、燃料価格などを反映し、短期的な電力需給の逼迫度を示す指標として用いられる。

(注2)広東省を含む東部沿岸地域の電力不足を解消するため、水や石炭資源の豊富な中国西部で発電された電力を華北、華東、華南の3つのルートを用いて東部沿岸地域に送電している。

(梁梓園)

(中国)

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