米カリフォルニア州で大型自動運転車の公道での試験・導入が可能に
(米国)
ロサンゼルス発
2026年05月08日
米国カリフォルニア州陸運局(DMV)は4月28日、自動運転車(AV)に関する新たな規制の導入を発表
した。これにより、自動運転車を開発する企業は、州内の公道において大型自動運転車の技術試験や実用化に向けた許可申請が可能となる。また、新規制には、全ての自動運転車に対する安全および監督体制の強化が盛り込まれており、違反切符手交を含む交通違反への対応、緊急要請への応答、緊急区域からの退避を指示する電子的ジオフェンシング(注)の導入が含まれる。
米国では、複数の企業が大型自動車の自動運転の開発および実証を進めている。大型自動運転トラックを手掛けるボット・オート(本社:テキサス州)は、ヒューストンからダラスまでの約230マイル(約370キロ)の貨物輸送ルートを、商用の自動運転トラックで完走したと報告している。同社は「自動運転トラックこそが輸送の未来であり、運転手が不要となることで疲労や休憩の制約がなくなり、全体的なコスト削減につながる」としている。
シリコンバレーに拠点を置くオーロラ・イノーベションは、2025年からテキサス州で自動運転トラックの試験走行を実施している。さらに同社は2026年4月30日、ハーシュバック・モーター・ラインズ(本社:アイオワ州)との戦略的パートナーシップの拡大を発表し、自動運転システム「オーロラ・ドライバー」を搭載したトラック500台を保有する計画を明らかにした。同社が委託した報告書によると
、米国の自動運転貨物輸送は今後急速に拡大し、2035年までに約17万台の自動運転トラックが米国の道路を走る可能性がある。これは、米国のトラック貨物輸送市場の約15%に相当するとされる。
一方、カリフォルニア州の運送、物流、トラック、倉庫などの労働者を代表するチームスターズ労働組合カリフォルニア支部は、安全性の懸念や雇用の保護の観点などから今回の動きに反発している。同組合は、「大型自動運転トラックの導入を急ぐ陸運局の姿勢は無謀であり、あらゆる手段を講じて阻止する。必要であれば、法的手段(訴訟)も辞さない」と主張している。
(注)GPSなどの位置情報を用いて、仮想的な地理的境界(ジオフェンス)を設定し、その区域への進入・退出を検知した際に、あらかじめ定めた動作や指示を自動的に実行する技術。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
ビジネス短信 cdbdba0d0c86edf7





閉じる