チリの2026年第1四半期GDP、外需低迷で予想を下回るマイナス成長に

(チリ)

サンティアゴ発

2026年05月25日

チリ中央銀行は5月18日、2026年第1四半期(1~3月)の実質GDPは前年同期比0.5%減だったと発表した。事前の市場予想および月次経済活動指数(IMACEC)の速報値を下回った。前年同期比での四半期GDPのマイナス成長は2023年半ば以来で、サブプライム住宅ローン危機がピークに達した2009年以来で最も低調な第1四半期となった。

需要面では内需は家計消費(前年同期比2.5%増)や総固定資本形成(3.2%増)の成長により2.1%増と底堅さを維持した。しかし、外需低迷で銅や果物の出荷減により輸出が4.9%減少する一方、輸入は2.0%増加し、純輸出の減少が成長を押し下げる主因となった。

供給面では、農林業(前年同期比マイナス5.4%)、鉱業(マイナス3.1%)、漁業(マイナス18.6%)などが低迷した。悪天候による果実の生産量減少や漁業資源の漁獲制約、鉱石品位の低下やメンテナンスの影響による銅生産減少などが主因とされる。一方、医療や教育を含む個人サービスは2.4%成長となり、堅調に推移した。

専門家らは今回の落ち込みは対外部門に起因する構造的な弱さを反映していると指摘する。サンタンデール銀行は、経済の弱さは内需の落ち込みではなく主に供給面と貿易関連に集中していると分析した。また、チリ自治大学のロドリゴ・モンテロ経営学部長は、投資減速は複数要因の積み重ねによるもので短期的な反転は困難と指摘した。さらに、ディエゴ・ポルタレス大学経済情勢研究センターのエコノミストは、年初の低迷により通年成長率が2%を超える可能性は低下したとの見方を示した。

こうした状況下、市場では2026年のGDP成長率は2%を下回るとの予想が強まり、1.5~1.7%程度への下方修正が見込まれている。

(橋爪優太)

(チリ)

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