ブラジル中銀、2会合連続利下げ、政策金利を14.50%に

(ブラジル、中東)

サンパウロ発

2026年05月01日

ブラジル中央銀行の金融政策委員会(Copom)は4月29日、政策金利(Selic)を14.75%から0.25ポイント引き下げ、14.50%とすることを決定した。利下げは2会合連続。今回の引き下げ幅は市場の事前予想どおりだった。

Copomは声明の中で、「中東における地政学的対立などの外部要因が、世界の金融状況に不確実性をもたらしている」と指摘した。また、「国内経済については、経済成長の軌道は緩やかになっているものの、労働市場は依然として堅調さを維持している」と評価した。

中銀が4月27日付で公表した週次レポート「フォーカス」(注1)によると、2026年の拡大消費者物価指数(IPCA、注2)上昇率の市場予測は4.86%で、中銀が定めるインフレ目標範囲(1.5~4.5%)を超えている。

米国とイスラエルによる対イラン軍事攻撃の長期化やこの影響に関する不確実性が高まる中、Copomは、慎重な金融政策を継続することが適切であると判断した。Copomは、今回の決定が物価安定の基本目標を損なうことなく、経済活動の変動を平滑化し、完全雇用を促進する戦略と整合的だとしている。

一方、ブラジル全国工業連盟(CNI)は同日、今回の利下げ幅は不十分だとする声明を発表した。CNIのリカルド・アルバン会長は「資本コストが依然として法外な水準にあり、投資を困難にしている」と懸念を示し、次回会合での大幅な利下げを求めた。

なお、今回の決定には、ブラジル中銀のガブリエル・ガリポロ総裁をはじめとする全9人中6人の委員が賛成票を投じた。

(注1)フォーカスは、中銀が国内100以上の金融機関を対象に行ったアンケートを集計し、予測などをまとめたもの。毎週金曜日に集計を行って平均値を算出し、翌週の月曜日に公表する。

(注2)ブラジルの代表的な物価指数。

(中山貴弘)

(ブラジル、中東)

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