大阪商工会議所が進出・販路開拓勉強会を開催、インド市場の重要性などを解説

(日本、インド)

大阪本部海外ビジネス推進課

2026年05月20日

大阪商工会議所は5月15日、ジェトロと共催でインド市場の理解深化に向けたシリーズでの進出勉強会の1回目を大阪で開催した。経済産業省通商政策局の南西アジア室長や日印ビジネスコンサルタントが登壇し、インド市場の重要性やビジネス上のポイントなどを解説した。

大阪商工会議所の石井信行国際部長は開会あいさつで、大阪・関西企業によるインドへの関心の高まりと進出促進に向け「グローバルサウス等新興国ビジネス研究会」を2025年に会議所として立ち上げ、2026年度は製造業進出、販路開拓をテーマとした「インド進出勉強会」をシリーズセミナーの形で複数回開催するほか、インド人材の採用支援セミナーや商談会、現地視察なども実施していくと述べた。

経済産業省通商政策局南西アジア室の朝倉大輔室長は、インド市場の潜在性、日印関係深化の重要性について解説した。自身がこれまで担当してきたASEANやアフリカ諸国と比べて、進出日系企業数の増加率、民主主義が浸透し予測可能な政権運営がなされていること、両国関係においては首脳間のシャトル外交、外務・防衛閣僚会合(2+2)など、さまざまなレベルの多重的な枠組みがある点が、他国・地域にはない特徴だと指摘。その上で、経済規模やサプライチェーンの寸断リスクなどを踏まえると、当面インドに取って代わる国はなく、日本にとって重要性が下がることはない国だと強調した。

写真 講演する経済産業省の朝倉大輔南西アジア室長(ジェトロ撮影)

講演する経済産業省の朝倉大輔南西アジア室長(ジェトロ撮影)

日印ビジネスコンサルタントの磯貝富夫氏(元シャープ・インド社長)はインドの重要性、両国のビジネスに対する意識の違い、ビジネスを成功させる秘訣(ひけつ)について講演した。両国の違いとして、時間感覚(時間通りに始まらない)、社会性と価値観(家族が最重要)、リスク管理(インドは楽観主義)、プロジェクトの進め方(目標だけ決める)、お互いさまの感覚(迷惑をかけ合うのが当たり前)、プロセスではなく結果が全てである点などを指摘。その上で、ビジネスを成功に導くために重要な点は、(1)最初にトップ同士の合意を取り付けること、(2)最初は広く浅く接し、相手をよく見極めること、(3)時間感覚の違いを受け入れること、(4)相手の宗教を尊重すること、(5)家族が最優先であること認識すること、(6)インドは一様ではないことを理解すること、だと述べた。

主催者によると今回のセミナーには170人を超える申し込みがあり、また、講演終了後の講師との名刺交換に長蛇の列ができるなどインド市場に寄せられる関心の高さが感じられた。

(齋藤寛)

(日本、インド)

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