中国、インバウンド消費促進に向けた出国時増値税還付措置の最適化を発表

(中国)

北京発

2026年05月26日

中国の商務部など6部門は5月12日、「インバウンド消費の拡大に向けた出国時税還付措置のさらなる最適化に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(商務部ウェブサイトへの掲載日は5月18日)。同通知は2025年に発表された「インバウンド消費の拡大に向けた出国時税還付措置の最適化に関する通知」(注1)の“2.0版”(改訂版)として、次の8項目を基に、訪中外国人旅行者向けに出国時の増値税(注2)還付手続きをより円滑化し、インバウンド消費環境を最適化するとしている。

(1)税還付対象店舗カバー率の向上

(2)少額案件〔還付対象売上額が1万元(約23万円、1元=約23円)未満〕の抜き取り検査制度の実施

(3)「購入時即時還付(注3)」サービスの最適化

(4)税還付手続きペーパーレス化の推進

(5)展示会向け税還付サービスプラットフォームの構築

(6)インバウンド消費環境の最適化

(7)政策周知の強化

(8)海外向けプロモーションの実施

(1)では、条件を満たす店舗に対し、税還付対象店舗への登録を促進し、対象店舗の配置を最適化するとした。また、各地において外国人旅行者の多い主要な商業エリア、観光地、市場、出入国拠点を選定し、重点エリアにおける税還付対象店舗の全面的なカバーの実現を支援する。

(2)では、7月1日から、税還付対象売上高が1万元未満の還付申請書に対し、一定割合で無作為に抽出し、実物検査を行うとした。また、税還付対象売上高が1万元以上の還付申請書に対しては、引き続き1件ごとに実物検査を行う。

(3)では、「購入時即時還付」の地域間相互承認を推進し、外国人旅行者は他地域の出入国拠点で同還付手続きが完了できるとし、同制度のさらなる最適化を進めるとした。また、各地の「購入時即時還付」における出国期限を一律で28日間に延長する。

(4)では、7月1日から、税関および代理機関は、税還付申請書・還付対象物品の販売インボイスをオンラインで確認して還付手続きができるとし、税還付手続きのプロセス全体のペーパーレス化を実現する。

このほか、中国国際輸入博覧会などの主要な展示会における出国時税還付サービス専用エリアの設置や国際線の増便の推進などが施策として挙げられた。

商務部の盛秋平副部長は同日の記者会見で、今回の措置で注目すべき内容について、税還付対象店舗の増加、出入国拠点での検査待ち時間の短縮、ペーパーレスによるデジタル化の進展、そして標準化により「購入時即時還付」サービスの最適化を図る点が挙げられるとの認識を示した。

(注1)商務部など6部門は2025年4月26日、「出国時税還付措置の最適化によるインバウンド消費の促進に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、税還付対象店舗の増設・拡大の推進、税還付商品の供給拡充、税還付サービスの質の向上の3分野8項目の措置を挙げていた。

(注2)日本の消費税に相当する付加価値税を指す。

(注3)国家税務総局は2025年4月4日、「外国人旅行者向け出国時税還付の購入時即時還付サービス措置の導入に関する公告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表・施行した。同公告によれば、「購入時即時還付」とは、出国時税還付制度が実施されている地域において、外国人旅行者が対象の店舗で還付対象商品を購入する際、所定の手続きを行うことで、還付額と同額の人民元をその場で受け取ることができる制度を指す。

(蔣春霞)

(中国)

ビジネス短信 a5f1807d12d628fc