IBM、米シカゴ市南部の量子キャンパスで人材育成に焦点を当てたイノベーション拠点の開設を発表
(米国)
シカゴ発
2026年05月11日
米国イリノイ州のJ.B.プリツカー知事(民主党)とIBMは4月29日、シカゴ市南部に建設中の量子コンピューティング・キャンパス「イリノイ量子マイクロエレクトロニクス・パーク(IQMP)」において、IBMが新たに開発・サービス拠点とする「フューチャー・ナウ・シカゴ(FutureNow Chicago)」の開設を発表した。同センターの開設により、今後5年間で人工知能(AI)、サイバーセキュリティー、データサイエンス、量子コンピューティングなどの分野で750人の新規正社員雇用が創出される。報道によると、同センターは2028年に開所予定だ(NPRイリノイ4月29日)。
同センターは、IQMP内の「クオンタム・ワークス(Quantum Works)」ビルの主要テナントとなり、IBMの顧客や産業パートナーが直面する複雑なビジネスおよび技術課題を解決するためのイノベーションおよびサービス提供拠点として機能すると同時に、イリノイ州の人材に対し明確なキャリアパスを提供することを目的としている。IBMはシカゴ市立大学(City Colleges of Chicago)と協力し、新たな有給アプレンティスシップ(徒弟、見習い)プログラムを設計・運営する計画で、今後5年間で500人の参加者を支援し、IBMは修了者の3分の1を採用することを約束している。さらに、南イリノイ大学エドワーズビル校やシカゴ州立大学と連携し、インターンシップの機会も提供する。同プログラムは、既存の研究者への支援よりも急成長分野での実務人材・次世代人材の育成を軸としており、シカゴ南部の黒人やヒスパニック系地域住民への研修やキャリアパス確保が強調されていることが特徴だ。
なお、州政府はIBMと「成長経済のための経済開発(EDGE)」協定を締結しており、同協定を通じてIBMの設備投資と雇用創出を支援している。プリツカー知事は「IBMが、成長とイノベーションの場として、また量子コンピューティングや先端技術の分野でリーダーシップを発揮するために必要な人材育成を支援する場として、イリノイ州を選んでくれたことに感謝している」と述べた。
(星野香織)
(米国)
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