連邦交通省、空港における水素利用の可能性を分析
(ドイツ)
ミュンヘン発
2026年05月27日
ドイツ連邦交通省は5月20日、ドイツの空港における水素利用の導入に関する調査結果を発表
した。分析によると、空港での水素の使用は技術的には可能だが、時期や規模などに関しては大きな不確実性が残る。
短~中期的には、空港での地上業務(グランドハンドリング)における気体水素の利用に大きな可能性が見込まれる。航空機の地上支援用車両や機器への水素利用は基本的には可能であり、現場での経験蓄積を目的として範囲を区切ったパイロットプロジェクトとして実施すべきであるとした。その際、移動式やモジュール式など可逆的な水素インフラが投資リスクを軽減し柔軟な対応力の確保に役立つという。
また、水素インフラを有効に活用するためには、地域での連携を一層強化することも重要で、空港は水素インフラを外部の利用者、例えば物流や公共交通、隣接する工業・商業拠点に開放することもあり得るとする。
一方、航空機への水素活用技術はいまだ開発中であり、航空機運用における広範な水素利用の可能性は現時点では見込めない。そのため、当面、航空交通の脱炭素化の中心になるのは、持続可能な航空燃料(SAF)だと予測される。
今回の分析では、技術以上に水素インフラの構築の障害となるのは規制および経済的な課題であると指摘した。具体的には規格や標準の不足、複雑な許認可や責任に関する問題、需要とビジネス・モデルにおける不確実性などを挙げた。
パトリック・シュニーダー連邦交通相は、この分析結果に関して「水素は今後の航空交通において重要な役割を果たすが、その利用範囲や導入時期を現実的に見なければならない。今回の分析は、まさに今、適切な方針を決定する必要があることを示している」とコメントした。
(アンナ・グリンフェルダ)
(ドイツ)
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