食品見本市FHA開催、ハラール対応食品などに関心集まる

(シンガポール)

シンガポール発

2026年05月15日

ASEAN最大級の食品総合見本市「FHA Food & Hospitality Asia 2026」(以下、FHA)が4月21~24日、シンガポール・エキスポで開催された。今回のFHAは、これまで別日程で開催されていた食品およびホスピタリティー業界向けの見本市(FHA-HoReCa)と統合して実施された。主催者のインフォーマ・マーケッツによると、世界各国から2,750以上の出展者が参加、110の国・地域から7万人以上が来場し過去10年で最大規模となった。ジェトロは前年に続き、同見本市にジャパンパビリオンを設置し、持続可能性(サステナビリティー)、ハラール対応、フードテックを活用した新商品・新技術をコンセプトに掲げ、来場者の関心を集めた。ジャパンパビリオンには日本の食品関連企業など34社・団体が出展した。

ASC認証を取得した持続可能な水産物(サステナブル・シーフード)を扱うためのCoC認証(注)を取得している九州築地(宮崎県宮崎市)の担当者は「認証水産物を探しているディストリビューターが多く、トレーサビリティーや責任ある養殖への関心の高さがうかがえた」と話した。また、ハラール認証を取得した味噌(みそ)製品を販売するひかり味噌(長野県諏訪郡下諏訪町)の担当者は「従来の業務用商品を小型化して再提案することで、関心を持つお客様が増えた。今後は周辺のイスラム諸国でも販路拡大を目指したい」と語った。

次回のFHAは2027年4月20~23日に開催される予定。

シンガポールで環境配慮型の食品製造の重要性が高まる

4月21日のFHAの開会式で、ロー・イェンリン上級国務相は、Enterprise Singapore(シンガポール企業庁、ESG)が同日、食品製造業者向け持続可能性指針を改定したと発表した。同相は、企業が輸出競争力を維持し、海外市場へのアクセスを確保するためには、環境配慮への取り組みが必須要件になりつつあると強調した。ESG担当者によると、同改定は4月21日から有効となる。ESGは新たに食品製造業者向けのスコープ3排出量計算ツールなどを導入し、企業のサステナビリティー活動を支援していく(5月8日、ジェトロによるヒアリング)。

写真 FHAのジャパンパビリオンに集まる来場者(ジェトロ撮影)

FHAのジャパンパビリオンに集まる来場者(ジェトロ撮影)

(注)ASC認証は、環境と社会に配慮した「責任ある養殖」で生産された水産物を保証する認証制度。CoC認証は、ASC認証を取得した養殖場の水産物が、非認証品と混在せず、トレーサビリティーが確保されていることを証明するもの。

(向中野裕也)

(シンガポール)

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