トランプ米大統領、ホルムズ海峡船舶通航支援作戦の一時停止を発表

(米国、イラン、イスラエル、パキスタン、中東)

テルアビブ発

2026年05月08日

米国のドナルド・トランプ大統領は55日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ホルムズ海峡における船舶通航支援作戦「プロジェクト・フリーダム」を短期間、停止すると発表した。トランプ大統領は、イランに対する軍事作戦で「大きな軍事的成功」を収めたとした上で、イランとの間で「完全かつ最終的な合意に向けた大きな進展」があったと説明した。パキスタンなど関係国からの要請を受け、封鎖措置は「全面的に維持」する一方、合意が最終的に取りまとめられ署名に至るかどうかを見極めるため、同作戦を一時停止するとしている。

画像 「プロジェクト・フリーダム」作戦の短期間停止に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

「プロジェクト・フリーダム」作戦の短期間停止に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

トランプ大統領の56日の投稿では、イランが既に合意された条件を受け入れれば、軍事作戦「エピック・フューリー」は終結し、「非常に効果的な封鎖」の下でホルムズ海峡はイランを含む全ての国に開放されるとした。一方、合意に応じなければ、これまでを上回る規模と強度で軍事攻撃を再開すると警告した。

画像 ホルムズ海峡開放に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

ホルムズ海峡開放に関するトランプ米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面(トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の公式アカウントより)

米ニュースサイト「アクシオス」(5月6日付)によると、米国とイランは軍事行動の終結に向けた協議を行っており、米政府はイラン側からの正式な回答を待っているという。米国は、軍事行動の終結と今後の核協議の枠組みを定めた1ページ・14項目から成る覚書を提示しており、イランによるウラン濃縮の一時停止に加え、米国による制裁解除やホルムズ海峡の通航制限の相互解除などが盛り込まれているとされる。米政府関係者は、イランの回答が24~48時間以内に示される可能性が高いとする一方、「合意に近づいてはいるが、まだ成立していない」と慎重な見方も示しているという。

こうした動きを受け、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、5月6日に開かれた安全保障閣議冒頭外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、イランを巡る情勢について米国と「完全な連携」を維持していると強調した。ネタニヤフ首相は「トランプ米大統領とはほぼ毎日協議している」と述べ、両国政府間の緊密な意思疎通を強調した。また、「両国の間にサプライズはない。共通の目標を共有しており、最も重要なのは、イランに存在する全ての濃縮ウランの除去と、イランの濃縮能力の解体だ」と語った。イスラエルとしては「あらゆる事態に備えている」とし、イスラエル国防軍(IDF)および治安機関に即応態勢を指示していることを明らかにした。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(中溝丘)

(米国、イラン、イスラエル、パキスタン、中東)

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