ドイツの3月インフレ率は2.7%、中東情勢によるエネルギー価格高騰が主因

(ドイツ、イラン、中東)

デュッセルドルフ発

2026年05月07日

ドイツ連邦統計局(Destatis)の4月10日の発表(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、3月の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)は前年同月比で2.7%となり、2024年1月(同2.9%)以来の高水準を記録した。

3月のエネルギー価格全体は前年同月比で7.2%上昇したが、特に自動車用燃料価格は同20.0%、家庭暖房用軽油は同44.4%と急上昇した。中東情勢の影響により、「エネルギー価格の大幅な上昇がインフレを加速させている」とルート・ブラント連邦統計局長は述べた。

一方で、電力のインフレ率は前年同月比でマイナス4.5%、天然ガスは同マイナス2.9%、地域暖房は同マイナス1.2%となった。また、食料品のインフレ率は0.9%にとどまり、エネルギー・食料品を除くコアインフレ率は2.5%と年初以来横ばいの傾向が続いている。

ドイツ連邦銀行も4月22日発行の月次報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、3月のインフレ率が前年同月比で2.8%(注)となったことに触れ、中東情勢によるエネルギー価格の高騰が主な要因だと分析している。原油価格の上昇は消費者にも直ちに実感できるものだった。一方、長期調達計画に基づくガスや電気の価格上昇は時間差で現れるものであり、また生産コストや輸送コストの上昇による間接的な影響、賃金上昇が製品価格に転嫁されることによる二次的な影響が今後遅れて顕在化する可能性を指摘した。この高いインフレ率が今後数カ月間続く可能性があるとしながらも、実際のインフレの期間と上昇率は中東情勢の今後の展開によって大きく左右されるとした。

(注)ドイツ連邦統計局の数値はドイツ国内の「消費者物価指数(CPI)」に基づいたもので、ドイツ連邦銀行の数値はEU統計局が定める統一的な基準による消費者物価指数(HICP)に基づいて算出されたものであるため、両者の数値が異なっている。

(マリナ・プタキドウ、櫻澤健吾)

(ドイツ、イラン、中東)

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