中国、タジキスタンとの共同声明と友好・協力に関する条約締結を発表

(中国、タジキスタン)

北京発

2026年05月19日

中国の習近平国家主席は5月12日、北京でタジキスタンのエモマリ・ラフモン大統領と会談を行った。

習国家主席は会談で、中国とタジキスタンの関係について、両国は質の高い「一帯一路」の共同構築を軸としつつ、経済・貿易協力関係における良好な流れをより強固なものとして、協力の可能性を探っていくとした。また、グリーンエネルギー、デジタル経済、スマートシティー、人工知能(AI)などの分野における協力を拡大し、科学技術・イノベーションの原動力を高めるとした。

両国は会談後、「中国とタジキスタンの新時代における包括的戦略的パートナーシップの深化に関する共同声明」を発表した。声明の主な内容は次のとおり。

  • 双方の核心的利益に関わる問題において相互に支持し合い、外部勢力による内政干渉や、「ダブルスタンダード」の適用に断固として反対する。
  • 安全保障と持続可能な発展の確保は、国際社会が直面する重要な課題であり、同観点から両国が安全保障面における協力を強化することは大きな意義がある。
  • 「一帯一路」構想と、タジキスタンの「2030年までの国家発展戦略」との連携を引き続き推進し、工業、情報通信、経済・貿易、投資、インフラ接続、グリーン鉱業などの分野における協力の可能性を模索する。

また、両国は同日、「中国とタジキスタンの恒久的な友好・協力に関する条約」の締結を発表した。同条約では、一方の条約締約国が、他方の主権、安全、領土の一体性を損なういかなる同盟または集団にも参加しないことを明確にした。加えて、国際的または地域的な情勢の複雑化、もしくは危機の発生が、一方の条約締約国の平和または安全上の利益に対する脅威となる恐れがある場合、双方は直ちに協議を行い、脅威を防止するための措置を講じるとした。

なお、会談に先立つ5月11日には、タジキスタンのシロジッディン・ムフリッディン外相が国際調停院公約(注)に署名した。署名には中国外交部の劉彬部長補佐が立ち会い、併せて意見交換を行った。

(注)国際調停院は、国家間の紛争などの解決を目的として、中国主導の下で2025年に香港で発足した機関。パキスタン、キリバス、ケニアなど、「一帯一路」参加国を中心に、計37カ国が参加している(2025年10月発足当時)。

(西島和希)

(中国、タジキスタン)

ビジネス短信 6cb297329b3058ba