ケララ州議会選挙で国民会議派中心のUDFが政権を奪還
(インド)
チェンナイ発
2026年05月08日
インド南部ケララ(KL)州議会選挙(定数140)が4月23日に実施され、5月4日に開票された。国民会議派(INC)を中心とする野党の統一民主戦線(UDF)が97議席を獲得し、インド共産党マルクス主義派〔CPI(M)〕のピナライ・ビジャヤンKL州首相が率いる与党の左翼民主戦線(LDF)から10年ぶりに政権を奪還した(添付資料表参照)。
KL州では伝統的にUDFとLDFの間で1期5年ごとに政権交代が繰り返されてきたが、2016年に勝利したLDFは、新型コロナウイルス対応などが評価され、2021年に連続して勝利し、ビジャヤン州首相の在任期間が2期10年にわたっていた。今回LDFが下野したことにより、1977年以来49年ぶりにインド国内で左派政権が与党を務める州がなくなることとなる。
現地メディアは、長期政権への不満に加え、LDF内の有力勢力であるCPI(M)とインド共産党(CPI)間での内部分裂や、若者世代の失業率の高さといった構造的課題、福祉政策を重視することによる財政赤字の拡大により、LDFは「地滑り的」敗北を喫した、と報じている(「ビジネス・スタンダード」4月20日、5月4日)。
今回の選挙では、インド人民党(BJP)が3議席を獲得した。BJPは双方の党員を少しずつ切り崩しながら勢力を拡大しており、今回も左派色の強い選挙区で議席を獲得するなど、州の2大勢力体制に一石を投じた、と報じられている(「ヒンドゥー」5月4日)。BJPがKL州議会選で複数議席を獲得するのは初めてで、今後も州内で影響力を維持できるのか注目される。
(田村健)
(インド)
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