チュニジアで日・ノルウェー連携による太陽光発電所2基稼働
(チュニジア、日本、ノルウェー)
パリ発
2026年05月07日
チュニジアのファトマ・タベット=シブーブ産業・鉱山・エネルギー相(当時、注1)は4月20日、南西部のトズール県で新規建設された出力60メガワット(MW)の太陽光発電所の運転開始を宣言した。翌21日には、同国中央部のシディ・ブジッド県に建設された出力50MWの太陽光発電所の落成式を主催した。
両プロジェクトは、豊田通商グループ傘下でアフリカにおける再生可能エネルギー(再エネ)開発に特化したフランス法人のエオラス(AEOLUS)とノルウェーの再エネ・プロバイダーのスカテック(SCATEC)が連携し、チュニジア国営電力・ガス公社(STEG)との30年間の電力購入契約(PPA)のもとで実施される(2024年9月27日記事参照)。スカテックが51%を出資し、運転・保守およびアセットマネジメントを担当する一方、49%を出資するエオラスは共同開発者として開発に従事する。
スカテックはプレスリリースで、シディ・ブジッド太陽光発電所は2026年1月1日付、トズール太陽光発電所は3月4日付でそれぞれ稼働を開始したと発表している。両発電所は合わせて年間約288ギガワット時のクリーン電力の生産を見込んでおり、これは年間11万5,000トン以上の二酸化炭素(CO2)排出削減に相当するという。両プロジェクトは日本の2国間クレジット制度(JCM、注2)の設備補助事業にも採択されている。
両発電所は、トズール、タタウィン、ケルワン、ガフサ、シディ・ブジッドの5県で展開されている総容量500MWの太陽光発電プロジェクト群の第1陣となっている。タベット=シブーブ産業・鉱山・エネルギー相はシディ・ブジッド県での落成式において、同県エル・ケブニア地区で200MW、メッズーナ地区で100MWの新規プロジェクトが予定されており、合計約38MWの複数の小規模太陽光発電プロジェクトの計画も存在していると説明した。
チュニジアでは両プロジェクトのほかにも、日系企業の再エネ計画への参画がみられる。2026年2月には、JCMの補助金の対象に南部ガベス地域における130MWの太陽光発電プロジェクトが選定された。日本側は丸紅が代表事業者となり、フランスのボルタリアと共同でチュニジア国営電力・ガス公社(STEG)に販売する電力を発電する。
(注1)ファトマ・タベット=シブーブ産業・鉱山・エネルギー相は4月28日付で解任され、サラー・ズアリ設備・住宅相が暫定的に同省の責任者を務めることとなっている。
(注2)2国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism、JCM)は、途上国などへの脱炭素技術の普及などを通じて実現した温室効果ガス排出削減の一部を、日本の削減量に算入する制度。現在パートナー国は32カ国。事業実施企業に対する資金支援事業(設備補助事業など)も行われている。
(渡辺智子)
(チュニジア、日本、ノルウェー)
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