米主要港、3月の小売業者向け輸入コンテナ量は前月比13.6%増、前年同月比は予想上回る

(米国)

ニューヨーク発

2026年05月13日

全米小売業協会(NRF)と物流コンサルタント会社のハケット・アソシエイツが発表した「グローバル・ポート・トラッカー報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(5月8日)によると、2026年3月の米国小売業者向けの主要輸入港(注1)の輸入コンテナ量は、前月比13.6%増、前年同月比0.6%増の216万TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算、添付資料図参照)となった(注2)。前月の予想では前年同月比8.3%減が予想されていたが、これを上回る結果となった。ただし、これは「悪天候の影響により、一部で貨物の到着が遅れていたため」と説明されており、需要の強さを示すわけではないようだ。

今後の見通しでは、4月は213万TEU、5月は217万TEU、6月は213万TEUとおおむね210万TEU台の数値が続く。5月(前年同月比11.1%増)および6月(8.2%増)は前年比ベースでは比較的高めの伸びとなる見込みだが、この増加は2025年4月に「リベレーション・デー(解放の日)」に伴う関税導入後の影響で、前年の輸入量が急落したことによる反映要因が大きく寄与しており、2026年上半期を通じてみると、総貨物量は前年同期0.5%増の1,259万TEUとわずかな伸びにとどまる見通しだ。他方、下半期の需要は、7月は220万TEU(7.8%減)、8月は219万TEU(5.5%減)、9月は208万TEU(1.3%減)と、前年水準よりも減少基調が続く見通しだ。

NRFのサプライチェーン・税関政策担当バイスプレジデント、ジョナサン・ゴールド氏は「イラン紛争に起因する世界的な経済不安の中、インフレの進行や消費者心理の悪化も重なり、輸入減少という全体的な傾向はその後も続くと予想される」と述べた。また、ハケット・アソシエイツの創設者ベン・ハケット氏も、企業が在庫補充に慎重な姿勢を示していることや、地政学的リスクの高まりに触れ、先行きの不透明感が高まっていると述べた。

(注1)主要輸入港は、米国西海岸のロサンゼルス/ロングビーチ、オークランド、シアトルおよびタコマ、東海岸のニューヨーク/ニュージャージー、バージニア、チャールストン、サバンナ、エバーグレーズ、マイアミおよびジャクソンビル、メキシコ湾岸のヒューストンの各港を指す。

(注2)発表されている貨物量のTEUと前年同月比の数値は端数処理の関係で一致しない場合がある。

(樫葉さくら)

(米国)

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