東風汽車とステランティス、武漢でプジョーとジープの新エネルギー車生産へ
(中国)
武漢発
2026年05月21日
東風汽車とステランティス(注1)、神龍汽車(東風汽車とステランティスの合弁会社、「東風プジョー・シトロエン」とも呼ばれる)はそれぞれ5月15日、戦略的協力協定を締結したと発表した(注2)。ステランティスの発表によると、本協定に基づき、2027年から神龍汽車の武漢工場において、「プジョー」ブランドの新エネルギー車(NEV)2車種のほか、「ジープ」ブランドのオフロード向けNEV2車種を生産する計画だ。総投資額は80億元(約1,840億円、1元=約23円、約10億ユーロ相当)、うちステランティスは1億3,000万ユーロを出資する計画だ。
今回の提携に関して、ステランティスのアントニオ・フィローザ最高経営責任者(CEO)は、「30年以上にわたる協力関係と自動車分野における共同の知見を基盤として、当社と東風汽車はそれぞれの強みを生かし、世界中の顧客から信頼され愛されるブランドを通じて、最先端のNEV技術を搭載した新たな車両を投入する準備が整っている」と述べた。また、東風汽車の楊青董事長は、「今回の締結により湖北省の産業基盤と、ステランティスのグローバル展開力、東風汽車のスマートNEV技術を融合し、各社の強みを相互補完しながらウィンウィンを実現する新たな道を切り開いた」と述べた。
また、ステランティスは5月8日、中国のEVメーカーである零跑汽車(リープモーター)と戦略的パートナーシップの拡大を図る意向を発表した。具体的には、ステランティスのスペイン・サラコザ工場において生産を拡大し、新ラインでリープモーターのスポーツ用多目的車(SUV)「B10」モデルと並行して、全く新しい電気バッテリー駆動のSUVを生産するとしている。ステランティスは2023年にリープモーターの約21%の株式を取得して筆頭株主になったほか、同年にはリープモーターの自動車を中国以外の地域に販売するための合弁会社「零跑国際(リープモーター・インターナショナル)」を設立するなど(2024年12月13日付地域・分析レポート参照)、中国系自動車メーカーとの協業の動きがみられる。
なお、東風汽車の2026年第1四半期の販売台数は、前年同期比12.3%増の52万8,000台となり、そのうちNEVは52.3%増の21万台と大幅に増加した。
(注1)ステランティスは、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)と、プジョーやシトロエンなどのブランドを有するプジョーS.A.(グループPSA)が経営統合して2021年に設立された(2021年1月7日記事参照)。
(注2)本協定には同3社のほかに、長江産業投資集団、武漢金融控股(集団)、武漢経開産業投資集団の合計6社との間で締結された。
(廣田瑞生)
(中国)
ビジネス短信 5cb493f6f383f743





閉じる