インドとベトナムが「包括的戦略的パートナーシップ」を強化、貿易目標額250億ドルを新たに設定

(インド、ベトナム)

ムンバイ発

2026年05月14日

インドのナレンドラ・モディ首相とベトナムのトー・ラム国家主席は5月6日、ニューデリーで首脳会談を行い、両国の「包括的戦略的パートナーシップ」の強化に関する共同声明を発表した(添付資料参照)。声明では、2030年までに両国間の貿易額を250億ドルに拡大する目標を新たに設定している。首脳会談後、両国は計13件の覚書および協力文書に署名し、これらの内容は経済、貿易、安全保障、デジタル、人的交流など多岐にわたっている。

経済・貿易分野では、製造業、電気自動車(EV)、医薬品、物流、農産品・食品分野などにおける協力強化の方針が確認された。デジタル分野では、デジタル公共インフラやデジタル決済分野での協力推進が盛り込まれた。医薬品分野では、規制当局間の連携を通じた協力強化が盛り込まれた。農業・食品分野では、インド産の農産物、水産物、畜産物のベトナム市場へのアクセス拡大や、ベトナム産の果物などのインド市場での流通促進に関する協力が言及された。教育、文化、観光分野では、観光が人的交流と経済成長の重要な原動力となることが協調された。

会談ではこのほか、安全保障分野での協力や、インド太平洋地域の情勢についても意見交換が行われた。両国は、国際社会における協力姿勢を継続しつつ、既存の協力枠組みを強化していく意向を示した。ベトナムは、インドが推進する「アクト・イースト政策」の重要な協力相手国の1つと位置付けられている。インド政府は今回の関係強化と協力文書の署名を通じて、政治、経済、安全保障分野における両国の協力関係を一段と深化させるとした。今後は、署名された覚書や協力文書に基づき、関係省庁間で具体的な協議や調整が進められる見通しだ。

(野本直希)

(インド、ベトナム)

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