3月の消費者物価上昇率は前月比3.4%と加速

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2026年05月11日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は4月14日、2026年3月の消費者物価指数(CPI)の上昇率PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が全国平均で前月比3.4%だったと発表した。前月の2.9%の伸びを上回り、3%台を超えたのは12カ月ぶり(添付資料図参照)。前年同月比(年率)では32.6%となる。INDECによると、季節変化の影響を受けやすい財・サービスの項目では、特に観光関係や衣類の値上げがあったが、生鮮野菜や果物の価格上昇が落ち着いたため、前月比1.0%にとどまった。政府により価格が統制あるいは高税率が課されている財・サービスは前月比5.1%と加速した。特に教育費、光熱費の公共サービス料金、公共交通料金の値上げがあったためだ。財・サービスを除くコアインフレ率では、前月比3.2%とほぼ同水準が保たれた。

前月比の上昇率を費目別にみると、教育が12.1%で、全体の上昇率を大きく上回った(添付資料表1参照)。INDECによると、教育の大幅な上昇は例年どおりであり、新学期の開始が影響した。次いで、交通が4.1%で燃料、公共交通料金、航空券の値上がりが影響した。そのほか、全体に占める比重が大きい食品・飲料(酒類を除く)が3.4%となり、前月と同様に肉類の値上げが主な押し上げ要因となった。

ルイス・カプート経済相は同日、X(旧Twitter)を通じて、今回のCPI上昇率の加速は、主に中東情勢の影響によるものとし、特に燃料価格の上昇が9%、国内線航空券が24%、都市間輸送料が22%上昇したことを挙げた。また、食肉価格が相対価格の修正過程にあるためだと説明した。ハビエル・ミレイ大統領は同日、企業家向けの演説において「(3月のCPI上昇率は)悪い数値であり、嫌悪を感じる」と述べたものの、「今後は間違いなく下がり始める。今必要なのは忍耐であり、慌てる必要はない。われわれは今後も財政均衡を維持し、減税を続けるために、公的支出の削減を進めていく」と力強く述べた。

ジェトロが独自に調査した首都ブエノスアイレスの4月24日時点の品目別の物価をみると、ガソリン、軽油など燃料価格の値上がりが続き、一部食品の値上がりも見られたが、食肉の価格が落ち着きを見せた(添付資料表2参照)。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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