ウィーンでスタートアップイベント「ViennaUP」開催、日本からも参加

(オーストリア)

ウィーン発

2026年05月28日

中・東欧有数のスタートアップイベントであるViennaUP 2026が5月18~22日にウィーン市内各所で開催された。2025年は90カ国以上から延べ1万5,000人以上が参加し、60を超えるイベントが実施されるなど国際的な広がりを見せており、2026年も国内外のスタートアップ、投資家、大企業、研究機関が集結し、AI(人工知能)、デジタル、グリーンテック分野を中心に活発な交流が行われた。

今回もオーストリア連邦産業院の貿易促進機関(Advantage Austria)が実施するGo Austriaプログラムを通じ、日本からスタートアップおよび関係機関など計14社・機関が参加した。同プログラムは、将来的なオーストリアおよび欧州市場進出を目指す外国スタートアップを対象に、航空券や宿泊費などの渡航・滞在費をオーストリアが支援する制度だ(2024年5月21日付地域・分析レポート参照)。

ジェトロは、ViennaUP開催期間中の5月19日、在オーストリア日本大使館の協力の下、大使公邸にて日本から参加したスタートアップと当地日系企業とのネットワーキング交流会を開催した。

写真 大使公邸でのネットワーキング交流会の様子(在オーストリア日本大使館提供)

大使公邸でのネットワーキング交流会の様子(在オーストリア日本大使館提供)

また、連邦産業院(WKO)ウィーン支部では、ViennaUPの中核イベント「Connect Day 26」が開催され、スタートアップ、大企業、投資家など49カ国から約1,000人が参加した。事前マッチングに基づく15分間の個別商談により、約1,450件の1対1の面談が実施された。加えて、大企業が課題を提示しスタートアップが解決策を提案する「リバースピッチ」なども行われ、具体的な協業機会を創出する、実装志向のオープンイノベーションの場となっている。

写真 Connect Day 26の様子(ジェトロ撮影)

Connect Day 26の様子(ジェトロ撮影)

また期間中には、ウィーン国際空港(シュベヒャート)内のビジネス拠点であるVienna Airport Cityにおいて、約120人が参加するCherry Blossom Business & Culture Eventが開催され、ジェトロ・ウィーン事務所の村上義所長、岩間公典駐オーストリア日本大使およびウォルフガング・ハットマンスドルファー経済・エネルギー・観光相が登壇し、日本企業にとって最適な事業環境整備や、オーストリアを中・東欧(CEE)へのゲートウェイ兼ハブとして一層強化する方策について意見交換が行われた。また、日本とオーストリア双方が価値観を共有する重要性があらためて確認され、不確実な国際情勢の中で、今後も緊密な連携を深化させる方向性が示された。

写真 Cherry Blossom Business & Culture Eventの様子(ジェトロ撮影)

Cherry Blossom Business & Culture Eventの様子(ジェトロ撮影)

今回参加した日本のスタートアップからは、オーストリアを欧州進出の足掛かりとして評価する声が聞かれた。「欧州市場への参入に向けて、ドイツなどの大国ではなく、オーストリアでパイロットプロジェクトを始めるのがサイズ的にちょうど良いことが分かった」「オーストリアは欧州市場への入口としてコンパクトかつ多方面へのネットワークがあり、適切なパートナーや意思決定者に早くアクセスしやすい点が魅力だ」などのコメントがあり、同国の立地やビジネス環境の優位性があらためて示された。

(金子マヌエル)

(オーストリア)

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