2026年4月のインド保険市場、生保が大幅増収、損保も堅調に推移
(インド)
ムンバイ発
2026年05月27日
ムンバイに本社を置く地場大手格付け会社Care Edge Ratingsは、インド保険市場の2026年度(2026年4月~2027年3月)4月業績を公表し(生命保険:5月11日、損害保険:5月22日)、生保・損保ともに、堅調な立ち上がりを見せたと報告した(添付資料表1~3参照)。
生保は、新契約保険料(New Business Premium:NBP)が約3,055億400万ルピー(約5,194億円、1ルピー=約1.7円)で、前年同月比39.1%増と大幅な伸びを記録した。国営生保大手ライフ・インシュランス・コーポレーション・オブ・インディア(LIC)のNBPが約1,878億2,100万ルピー(38.0%増)、民間保険会社も約1,176億8,300万ルピー(40.9%増)と大幅に増加した。商品別では、一括払い型の団体保険が44.3%と大きく伸長した。一方、分割払い型個人向け保険も約2割の成長率を確保し、新契約件数も約129万件と約12.6%増加し、前年同月の13.3%の減少から好転した。
損保は、保険料収入総額(新規、更新の合計)が3,641億7,700万ルピーで、前年同月比8.4%増と安定した成長を維持した。特に、医療保険が最大の牽引役となり、医療費の上昇や保険需要の拡大を背景に2割超の伸びを示したほか、自動車保険も販売台数の増加を受けて堅調に推移した。一方、火災保険は前年から30.9%減少する結果となった。
生保市場への見解について、同社シニア・ディレクターのサンジェイ・アガルワル氏は「2026年度は好調なスタートを切り、個人および団体保険の両セグメントで前年から大きく伸長したが、これは、ベース効果(注)に支えられたものである。今後、業界は商品の多様化、規制当局による取り組み、そして保険普及率の上昇に支えられ、中期的に8~11%との着実な成長を維持していくものと見込まれる」と述べている。
損保市場について、同社ディレクターのプリイェシュ・ルパレリア氏は「保険料収入は、2026年度に入っても健全な成長軌道を維持している。これは、主に個人向け医療保険の持続的な伸びと、自動車保険の成長に支えられたものである。保険に対する意識の高まり、デジタル販売チャンネルの拡大、保険サービスが行き届いていない層への浸透の進展、そして保険へのアクセス向上や手頃な価格設定を目指した規制当局の取り組みといった構造的要因が、今後も中期にわたり保険料収入の成長を支え続けると見込まれる」との見解を示している。
(注)経済指標などを「前年同月比」で比較する際、基準となる前年の数値の異常値により、当年の実態以上に変化率が大きく(または小さく)見えてしまう算術的な現象。
(野本直希)
(インド)
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