「ナショナル・スタートアップ・フェスト2026」がビエンチャンで開催
(ラオス)
ビエンチャン発
2026年05月12日
ラオスの首都ビエンチャンで4月23~24日、商工省と技術通信省主催の「ナショナル・スタートアップ・フェスト2026」が開催された。2日間の期間中、参加者は延べ700人を超え、同国におけるスタートアップやイノベーション分野への関心の高まりがうかがえた。
開会式では、商工省のマノトーン・ボンサイ副大臣があいさつし、ラオスのスタートアップ環境は依然として初期段階にあるものの、本イベントを通じて、企業家のアイデアと投資家を結びつけ、イノベーションの実際に収益を生みだす事業へと発展させる契機にしたいとの期待を示した。また、中小企業振興局のマライカム・ピラポン副局長は、本イベントの目的として、次世代の起業家育成、人工知能(AI)やテクノロジーを活用した社会課題の解決、投資誘致の促進の3点を挙げ、将来的にラオスを地域のイノベーション・ハブの1つとする目標を掲げた。
会場では、フィンテックやスタートアップ・エコシステムをテーマとしたセミナーやパネルディスカッションが行われたほか、現在起草中のスタートアップ奨励に関する政府令(注)などについて説明があった。また、30以上のスタートアップおよび中小企業が展示ブースを出展し、自社の技術や製品を紹介するとともに、ビジネスマッチングも行われた。
さらに、本イベントのビジネスプランコンテストでは、最終選考に進んだ15チームが登壇し、各社がイノベーションを活用した社会課題の解決や事業可能性についてピッチを行った。審査の結果、オンライン販売においてSNS(Facebook、WhatsAppなど)を介したAI自動応答システムを提案した ラリチェン(Laligence)が優勝し、事業開発に向けたシード資金を獲得した。同社は、企業向けAIソリューション、トレーニング、コンサルティングを提供するスタートアップで、ラオス語の自然言語処理をはじめとするローカルデータ領域に強みを持つ。
「ナショナル・スタートアップ・フェスト2026」は、ラオスがテクノロジーやAIを活用し、経済・社会・環境分野における課題解決を目指す姿勢を内外に示す重要な機会となった。入賞企業は、今後ラオスを代表するスタートアップとして、地域および国際的な舞台での活躍が期待されている。
ビジネスプランのピッチ状況(ジェトロ撮影)
(注)現在起草中のスタートアップ奨励に関する政府令では、事業実証段階にあるプロジェクトを技術通信省に登録することで、企業登録を行わずに実証実験ができる仕組みの導入が検討されている。また、企業設立後に一定期間の法人税を免除するなど、スタートアップ企業を支援する制度の整備が盛り込まれる予定。
(プービエン・コンシハラート、山田健一郎)
(ラオス)
ビジネス短信 3f9f64193bd9a9a3





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