半導体の先端パッケージング・コンソーシアムが発足
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年05月18日
マレーシア投資開発庁(MIDA)は5月6日、クアラルンプールで開催された半導体産業展示会「SEMICON Southeast Asia 2026」のフォーラムにおいて、マレーシア投資貿易産業省(MITI)のシム・ツェツィン副大臣立ち会いの下、マレーシア先端パッケージング・コンソーシアム(Malaysia Advanced Packaging Consortium:MAPC)の発足を正式に発表した。併せて、MIDAはマレーシア半導体産業協会(MSIA)と協力覚書(MoU)を締結した。同フォーラムは「半導体サプライチェーンの戦略的統合と能力強化」をテーマに、MIDAが主催したもの。今回の一連の発表は、政策による投資誘致だけでなく、国内のエコシステムの実行力と付加価値創出を重視する方向へ戦略的に転換する象徴的な動きと位置付けられる。
MAPCは産業主導のコンソーシアムで、半導体設計を手掛けるスカイチップ(SkyeChip)、先端パッケージングの知的財産(IP)技術移転を担うフュージョンAP(FusionAP)、先端パッケージング組み立てのイナリ・アメトロン(Inari Amertron)、自動化テスト・製造装置分野のペンタマスター(Pentamaster)とNSWオートメーション Automation(NSW Automation)の5社が創設メンバーとして参画している。MIDAは、人工知能(AI)や次世代電子機器の進展を背景に先端パッケージングの重要性が高まる中、同コンソーシアムが地域におけるマレーシアの競争力強化に寄与するとしている。
MAPC代表のタン・エン・トン氏は、AI、電気自動車(EV)、再生可能エネルギー分野における需要拡大を背景に、半導体には小型化、高速化、高機能化が一層求められており、これに伴って先端パッケージングへの移行が加速していると指摘した。その上で、地政学的制約の高まりや先端技術へのアクセス不確実性を踏まえ、企業単独での対応には限界があり、企業間連携による内製化能力の共同構築が不可欠との認識を示した。
また、MIDAとMSIAによるMoUでは、産業集積を牽引するアンカー投資家への共同誘致に向けて能力マッピング、サプライヤーの成熟度評価などで協力予定。MIDAのシク・シャムスル・イブラヒム・シク・アブドゥル・マジド長官は、「MSIAの産業ネットワークを通じ、施策の実効性を高める」と期待を示した。
MAPC発足式の様子(ジェトロ撮影)
MIDAとMSIAのMoU交換式の様子(ジェトロ撮影)
(戴可炘)
(マレーシア)
ビジネス短信 3eef3a7b141dea17





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