香港のエコセレス、広東・香港・マカオグレーターベイエリアでSAF産業チェーンを構築

(中国、香港)

広州発

2026年05月27日

香港の都市ガス大手の香港中華煤気(タウンガス)が設立・出資した持続可能燃料メーカーの怡斯莱(EcoCeres、エコセレス)は5月5日、香港特別行政区政府の主導の下で中国広東省東莞市政府と投資意向協定を締結した。エコセレスの発表によると、持続可能な航空燃料(SAF)の一貫した産業チェーンを構築する例は、東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区、以下、大湾区)で初となる。

同発表によると、同社は東莞市に生産工場を建設し、年間約45万トンのSAFおよび再生可能バイオディーゼル(HVO)の生産を計画。大湾区の廃棄物系バイオマスを東莞市で精製し、香港で混合・給油・取引を行うといった産業チェーンのモデルを構築するとした。

同調印式に出席していた中国共産党東莞市委員会の韋皓書記は、香港はグリーンエネルギーの精製技術、環境管理の理念、グリーン貿易などの分野で確固たる基盤と優位性を有しており、エコセレスは再生可能エネルギー分野におけるリーディングカンパニーの1つだと述べた。一方、東莞市は優れた地理的条件と整った産業インフラを備え、大湾区の8,000万人以上の常住人口に支えられた豊富な廃食用油資源を有しているとした。さらに、本SAFプロジェクトは、世界の航空業界における低炭素化の流れを捉え、グリーン産業という新たな領域に参入する戦略的な布石であり、両地域の科学技術イノベーションの融合と産業協調発展の新たなモデルケースとなるとの見方を示した。

エコセレスは2026年5月時点で、持続可能燃料の工場を2カ所稼働させている。1カ所は中国江蘇省の張家港市にあり、年間生産能力は35万トン。もう1カ所はマレーシア・ジョホール州にあり、年間生産能力は42万トンだ。これらの工場では、SAFに加え、道路輸送用で主に使用されるHVOも生産している。

(梁梓園)

(中国、香港)

ビジネス短信 3cb89b7e55e39827