インドネシア政府、アウトソーシングに関する新規則を公布、対象業務を明確化
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年05月12日
インドネシア政府は4月30日、2026年労働大臣規則第7号
を公布した。同規則により、アウトソーシング(業務委託)を利用できる対象業務分野が明確化されるとともに、契約内容、労働者保護、違反時の罰則に関する要件などが規定された。
アウトソーシングを利用可能な業務は、(1)清掃サービス、(2)飲食物の提供、(3)警備、(4)運転手および労働者の輸送提供、(5)業務運営(オペレーション)支援サービス、(6)鉱業、石油、ガスおよび電力部門における補助業務、の6分野に限定される。
アウトソーシングを利用する会社(発注会社)は、アウトソーシング会社(委託先)と書面で契約を締結しなければならない。契約には少なくとも、「業務内容」「契約期間」「業務実施場所」「労働者の人数」「労働者の保護と権利」「発注会社とアウトソーシング会社の権利と義務」を盛り込む必要がある。とりわけ、「労働者の保護と権利」については、少なくとも「賃金」「時間外労働賃金」「労働時間および休憩時間」「年次有給休暇」「労働安全衛生」「社会保障」「宗教手当(THR)」「雇用関係終了時の権利」を含む必要がある。
また、同規則の経過措置として、施行時点で既に存在するアウトソーシング契約は、契約期間満了まで有効とされる。一方、アウトソーシング会社および発注会社に存在するアウトソーシング業務の種類・分野については、公布日から2年以内に同規則に適合させる必要がある。施行後に新たに締結する契約については、同規則に沿った内容とする必要がある。
インドネシアでは、雇用創出法(2020年第11号、通称オムニバス法)により、アウトソーシング対象業務を巡る制限が緩和された。その後、同法は2021年11月の憲法裁判所判決で条件付き違憲とされ、代替政令を経て、雇用創出法の内容を定める法律2023年第6号が制定された。さらに、2024年10月の憲法裁判所判決では、労働担当大臣がアウトソーシング可能な業務の種類・分野を定める必要があるとの判断が示された。今回の規則公布により、アウトソーシングの対象業務分野をはじめとする運用ルールが明確になったといえる。
(上田ぬ美子、山田研司)
(インドネシア)
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