国家改革戦略「ビジョン2030」の進捗を公表
(サウジアラビア)
リヤド発
2026年05月20日
サウジアラビア政府は4月25日、2030年までの国家改革戦略「ビジョン2030」の進捗について、2025年の年次報告書
を公表した。同戦略は2016年4月25日に発表され、2026年で10周年を迎え、最終となる第3フェーズ(2026~2030年)に入った。現在は、施策実施の加速、効果の最大化、長期的進展の持続に重点が置かれている。
取り組みの2割弱は完了、約7割は計画どおり遂行中
報告書によると、全1,290件の取り組みのうち、完了が225件で17.4%、計画どおりに遂行中が935件で72.4%となった。
2025年のサウジアラビアの実質GDP成長率は4.5%と過去3年で最高の成長率となった。GDPの半分以上を占める非石油部門が成長を牽引したかたちだ。GDPに占める民間部門の貢献割合は51%、中小企業の貢献割合は22.9%となり、それぞれ2025年の目標値に対して超過達成した。また、雇用環境も継続して改善しており、失業率は過去最低水準の7.2%まで低下、中小企業における従業員数も888万人に達し、女性の労働参加率は35%に上昇した。
観光分野では、2025年に外国人観光客3,000万人を含む延べ1億2,300万人がサウジアラビアに来訪し、観光支出額は811億ドルと過去最高を記録した。観光業の従事者も100万人以上となり、そのうち女性の割合は約半数となった。
2025年目標の未達分野としては、政府系ファンドの公共投資基金(PIF)総資産額が挙げられる。同年末時点での運用資産残高は約9,090億ドルとなり、前年比おおむね横ばいとなった。これは、2025年目標値に対して約8割の達成率となったが、2030年目標値に対しては約3割の達成率にとどまった。
また、非石油部門のGDPに占める非石油製品輸出の割合は22%と、2025年目標に対して約6割の達成率となった。今後のさらなる成長は、市場アクセスの拡大や、輸出される財・サービスの品目と価値の拡大など、輸出実績の強化が必要となる。
なお、サウジアラビア「ビジョン2030」進捗の状況(進捗指標)は、添付資料表参照。
(平田若菜)
(サウジアラビア)
ビジネス短信 31d830d97fa94568





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