ガーナがデフォルト状態から回復、ECF支援を終了しPCIへ移行と発表

(ガーナ)

アクラ発

2026年05月20日

ガーナ政府は5月15日、IMFによる「拡大クレジット・ファシリティー(ECF、注)」プログラムを完了し、政策調整ツール(PCI)へ移行すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これにより、資金供与を伴う支援プログラムは終了し、今後は非融資型の政策支援枠組みへと移行する。IMFも同日、ECFプログラムの最終となる第6回レビューについてスタッフレベル合意に達したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしており、ガーナはデフォルト(債務不履行)状態からの経済回復に一定のめどを付けた格好となった。

2023年5月に開始されたECFプログラムは、2024年に一時的な遅延が発生したものの、2025年以降は政府による財政再建の前倒し実施、歳出合理化、構造改革が推進された。その結果、インフレ率の低下、自国通貨セディの安定、公的債務比率の改善、経済成長の回復など、主要指標が好転した。外貨準備高も2026年2月時点で約145億ドル(輸入カバー月数6カ月弱)に増加している。IMFは、2025年の経済成長率や財政実績が目標を上回ったことを認め、ECFプログラムが「大幅な安定化の成果」を達成したと評価した。

今後移行するPCIは36カ月間の非融資型枠組みであり、財政健全化の継続、債務持続性の確保、国有企業を含む財政ガバナンス強化、金融・為替政策の高度化、金融部門の安定化、経済多角化などを柱とする。IMFはエネルギーやカカオ分野が抱える構造的課題および国有企業の財政リスクなど不確実性は残っているとして、改革継続と透明性強化の重要性を指摘し、安定化の成果維持と持続的成長の両立が課題になるとした。

格付け大手のフィッチ・レーティングスは5月8日付で同国の格付けを「B-」から「B」に引き上げ、見通しはポジティブとした。ガーナ政府は今回のPCIを通じて、国際社会からの政策信認をさらに高め、投資誘致や資金調達環境の改善を図り、将来的には投資適格格付けの取得を目指す方針を示している。

(注)ECFは、国際収支上の問題が長期化している低所得国を対象に、中期的な金融支援を提供するプログラム。

(中川翼)

(ガーナ)

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