IMFレビュー、コートジボワール経済の堅調ぶりと政府の取り組みを評価
(コートジボワール、中東)
アビジャン発
2026年05月12日
IMFは4月22日から30日、コートジボワール政府との間で、拡大信用供与措置(EFF、注1)および拡大クレジット・ファシリティー(ECF、注2)の第6回レビューならびに強靭(きょうじん)性・持続可能性ファシリティー(RSF、注3)の第5回レビューを行った。IMFは、不確実な世界情勢にもかかわらず、同国経済が依然として堅調で、EFF/ECFおよびRSFにおける成果が目覚ましいものであると高く評価し、スタッフレベル合意に達したと発表
した。IMF理事会による承認後、合計約8億4,390万ドルがコートジボワールに融資される予定だ。
IMFによると、2025年の同国の経済成長率は6.5%、インフレ率は0.1%、経常赤字はGDP比0.7%だった。また、税収が2022年のGDP比12.7%から2025年は約15%に達した点を強調し、歳入徴収の強化と公的支出の抑制により、財政赤字はGDP比3%に抑えられ、西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)の基準を満たしたと評価した。
今後の経済見通しは、中東情勢や各国の貿易政策の変更による国際商品価格の上昇、世界的な需要の減速や金融環境の引き締めにより、2026年の経済成長率は6.0%、インフレ率は3.3%に上昇、経常赤字は2.2%に拡大すると予測した。しかし、中期的な見通しはおおむね良好で、成長率は年平均6.7%、インフレ率も3%を下回ると予測した。税基盤の拡大と税務コンプライアンスの強化に重点を置いた中期歳入戦略(MTRS)の継続により、税収は中期的に18%に増加し、債務危機リスクは中程度と評価した。
コートジボワール当局が進める構造改革については、特に国庫単一勘定(TSA)への統合が資金管理の効率化に寄与しており、公的機関のガバナンス強化が資金洗浄やテロ資金供与リスクの低減につながっていると評価した。
IMFレビューに対し、アマダ・クリバリ経済・財務・予算相は、これらの成果は国内資源の動員、公共財政の管理、金融セクターの強化などの主要分野での構造改革の実施によるものであると強調し、長期的にマクロ経済の均衡を保つために必要な経済政策を引き続き推進していくという政府の方針をあらためて示した。
(注1)EFFは、国際収支に問題を抱え、抜本的な経済改革を必要とする国に対し、中期的な金融支援を提供するプログラム。
(注2)ECFは、国際収支上の問題が長期化している低所得国を対象に、中期的な金融支援を提供するプログラム。
(注3)RSFは、気候変動やパンデミックに関連するリスクなど、将来の国際収支の安定性に対するリスクを軽減するための改革を実施する国に対して、低コストの長期融資を提供するプログラム。
(長屋幸一郎、橘欣子)
(コートジボワール、中東)
ビジネス短信 30b68b7817993e79





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