シンガポールとフィリピン、炭素クレジット実施協定に署名
(シンガポール、フィリピン)
シンガポール発
2026年05月07日
シンガポール政府は4月30日、フィリピンとカーボンクレジット(炭素クレジット)協力に関する実施協定に署名した(シンガポール貿易産業省プレスリリース
)。同実施協定は、パリ協定第6条に沿った、炭素緩和プロジェクトから創出された炭素クレジット移転に関する法的拘束力のある枠組みを確立する。実施協定に基づく炭素クレジットプロジェクトの承認や、炭素クレジットの方法に関する情報は追って発表される。
本実施協定に基づき承認された炭素クレジットは、シンガポールの「国際炭素クレジット(ICC)フレームワーク」の下、シンガポールに拠点を置く炭素税課税対象企業が、課税対象となる炭素排出量の最大5%を相殺するために利用できる。シンガポールでは2026年に入り、炭素税〔二酸化炭素(CO2)換算排出量1トン当たり〕が45シンガポール・ドル(約5,625円、Sドル、1Sドル=約125円)に引き上げられ、2030年までには50~80Sドルまで引き上げられる予定だ。
シンガポールは、承認された炭素クレジットの収益の5%に相当する額を、フィリピンの気候適応策に充てる。また、シンガポールは世界規模で排出量の純減少に貢献するため、承認された炭素クレジットの2%を発行時に無効化する。
シンガポールとフィリピンは2024年8月、炭素クレジットに関する協力に向けた覚書(MOU)に署名していた(2024年8月16日記事参照)。シンガポールにとって、フィリピンとの実施協定は、パプアニューギニア、ガーナ、ブータン、チリ、ペルー、ルワンダ、パラグアイ、タイ、ベトナム、モンゴルに続く11例目となった。これらのうち、ガーナ、ペルー、ブータン、ルワンダ、タイについては、プロジェクトの公募が開始されている(2026年4月2日記事参照)。
(朝倉啓介)
(シンガポール、フィリピン)
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