ムーディーズ、サウジアラビアの信用格付けを「Aa3」に据え置き

(サウジアラビア、湾岸協力会議(GCC)、米国)

リヤド発

2026年05月25日

米国の格付け会社ムーディーズは5月22日、サウジアラビアの信用格付けを「Aa3」に据え置くと発表した。格付け見通しは「安定的」を維持している。

「Aa3」は、最上位の「Aaa」から数えて上位4番目の格付けで、信用リスクが低い水準とされる。

ムーディーズによると、今回の「Aa3」への据え置きは、豊富な炭化水素(石油・ガス)資源と世界エネルギー市場における極めて高い競争力に支えられた、サウジアラビアの大規模で豊かな経済を反映している。また、制度や政策の有効性の向上も評価要因となった。同国の国家改革戦略「ビジョン2030」の下での進展は、持続的な公共投資や構造改革、財政・経済の透明性の段階的な向上に支えられ、非炭化水素(非石油)部門の堅調な成長の基盤となっている。

ムーディーズは、見通しが「安定的」である理由について、地政学的リスクや潜在的な貿易分断に対するサウジアラビアの強靭(きょうじん)性を反映していると指摘。これは紅海とペルシャ湾岸を結ぶ原油の東西パイプラインや、紅海ターミナルを経由した、継続的な石油輸出の柔軟性によって支えられていると言及した。

また、同国の経済多角化への取り組みは今後も継続し、その勢いは数年間持続すると予想している。これは、司法、ビジネス、社会分野と多岐にわたる改革アジェンダの進展に裏付けられており、これら一連の改革がサービス部門や、より広範な非石油経済の発展を加速させている。

さらにムーディーズは、現在進行中の構造改革、持続的な公共投資、および民間部門の参入拡大を背景に、中東紛争が沈静化した後は、民間の非炭化水素部門のGDP成長率が4〜5%程度に回復すると予想。これは湾岸協力会議(GCC)諸国の中でも最高水準の成長率となる見通しだ。

中東情勢の関連情報は、「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」および「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」を参照。

(林憲忠)

(サウジアラビア、湾岸協力会議(GCC)、米国)

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