電気料金体系を変更、累進的体系で電気料金負担軽減へ

(タイ、中東)

バンコク発

2026年05月01日

タイ政府は4月28日の閣議で、国民の電気料金負担を軽減し、効率的なエネルギー利用を促進する「国家エネルギーアジェンダ」を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。世界的なエネルギー価格の変動による、電気料金への影響を緩和する措置として、家庭用の電気料金体系を電力消費量に応じた3段階の料金体系に変更する。6月からの導入を目指している。これにより、最初の200ユニット(キロワット/時間)までの消費量については、1ユニット当たり3バーツ(約15円、1バーツ=約5円)を超えない料金となる。政府の試算では、約2,000万世帯が恩恵を得る見込みだ。

新たな料金体系は、次のとおり(詳細は添付資料表参照)。

  • 月の消費量が200ユニット未満:1ユニット当たり3バーツ以下
  • 月の消費量が200~400ユニット未満:1ユニット当たり3.95バーツ
  • 月の消費量が400ユニット以上:1ユニット当たり5バーツ以上

「バンコク・ポスト」紙(4月28日付)によると、エーカナット・プロムパン・エネルギー相は、月間電力消費量が400ユニットを超える場合、その超過分に対して1ユニット当たり5バーツの電気料金が適用される累進的な料金体系であり、今回の変更で、家計全体の電力コストを30%から40%削減できるとの見通しを示した。

さらに政府は、家庭の屋根置き太陽光パネルの設置を推進しており、低金利ローン、通常より安価な分割払いプラン、余剰電力の買い取り制度などを支援措置として検討している。

また、持続可能で効率的なエネルギー利用の促進に向けて次の措置を盛り込んだ。

  1. 政府機関のエネルギー使用20%削減目標と、幹部の業績評価にひもづけた継続的な報告の義務化など、効率的なエネルギー利用。
  2. 公共施設の照明のLED化や太陽光街路灯システムの導入による長期的な国のエネルギー効率向上など、省エネ技術の促進。
  3. 国内での電気自動車の利用と生産の促進、公共充電ステーションやバッテリー交換ステーションの設置。
  4. 廃棄物や農業原料を利用した、輸送分野で使うクリーンエネルギーの生産など、バイオエネルギーの推進。

(野田芳美)

(タイ、中東)

ビジネス短信 16de1a2edb2c38f8