北京モーターショー開催、各社が車載電池性能の強化やスマート化をPR
(中国)
北京発
2026年05月08日
第19回北京国際汽車展覧会(北京モーターショー2026)が4月24日~5月3日、北京市の中国国際展覧中心順義館で開催された(注1)。主催者によると、同モーターショーでの展示車両は1,451台、そのうち世界初発表車が181台、コンセプトカーの発表は71台となっている。
日系企業では、日産自動車が2台のコンセプトカー〔プラグインハイブリッド車(PHEV)の「アーバンSUV PHEVコンセプト」および「テラノPHEVコンセプト」〕を世界で初めて発表した。トヨタ自動車は中国で3月末に発売したバッテリー式電気自動車(BEV)「bZ7」や、「レクサスES」を展示したほか、ホンダは二輪車やビジネスジェット機など幅広い展示を行ったが、いずれも新車両の発表は見送った。
(左)世界初発表となる日産自動車の「アーバンSUV PHEVコンセプト」、(右)トヨタ自動車の「bZ7」(いずれもジェトロ撮影)
中国企業は、完成車市場をリードする比亜迪(BYD)が、極寒の環境下でも高速充電が可能な新型電池を搭載した車両(「騰勢(Denza)Z9」など)を展示した。BYDの説明によると、この新型電池は、氷点下30度の環境下でも、通常時と比較して充電時間の延長は3分程度にとどまるとしている(注2)。また、車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は、短時間での加速を実現する主力電池「麒麟」の第3世代製品のほか、低温環境下での性能に優れたナトリウム電池に関連した展示も行った。
(左)BYDによる、低温環境下における電池性能をアピールする展示、(右)CATLの電池を搭載した電動垂直離着陸機(eVTOL)(いずれもジェトロ撮影)
通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は複数のブースで展示を行い、自社OS「鴻蒙(Harmony)」を搭載した車両や、自動車向け技術ブランド「乾崑(Qiankun)」が注目を集めた。賽力斯集団(セレス)が華為技術と共同で開発し、HarmonyOSを搭載した「問界(AITO)」最新車種のスマートコックピットも展示された。同スマートコックピットはマルチスクリーン性能を備えており、スマートフォンとの連携などデジタル化・スマート化を実現している。
そのほか、自動運転分野においては、同技術の開発を行う文遠知行(ウィーライド)が、同社の説明によると世界初となる「自動運転機能を初期搭載した状態で量産されたミニバス」を展示した。また、小馬智行(Pony.ai)は、L4(注3)の自動運転を実現するトラックなどの展示を行った。
(左)ウィーライドの自動運転ミニバス、(右)Pony.aiの自動運転トラック(いずれもジェトロ撮影)
中国の自動車市場では、AI実装によるスマート化が進められている(2024年12月12日付地域・分析レポート参照)。本モーターショーにおいても、車載電池の性能強化や、自動車のスマート化といった中国自動車市場の潮流を体現した展示が多く見られた。
(注1)主催者によると、順義館の展示面積は約38万平方メートルで、2024年の開催時(約22万平方メートル)から大幅に拡大し、モーターショーの中では世界最大の規模となった。初日の4月24日はメディア向け公開日で、世界各国・地域からのメディアが約4,000人、国内メディアも合わせると約3万人のメディア関係者が来場した。
(注2)BYDによると、通常時は電池残量10%から70%まで充電するために5分間、残量10%から97%まで充電するために9分間を要するところ、氷点下30度の環境下においても12分間で残量10%から97%まで充電が可能としている。一般的に、リチウムイオン電池は低温環境下において容量が低下するデメリットがある。
(注3)中国工業情報化部による「汽車駕駛自動化分級(自動車運転自動化分類)」の国家標準で、自動運転レベルの1つ。L0からL5まで6段階あり、L4は高度自動運転と定義されている。
(西島和希)
(中国)
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