インドネシアのエコシステム関係者らが訪日、ジェトロが東京でセミナーを開催

(インドネシア、日本)

ジャカルタ発

2026年05月19日

ジェトロは4月24日、東京のジェトロ本部内のジェトロ・イノベーション・ガーデンで、セミナー「インドネシアのエコシステム関係者と日本企業をつなぐオープンイノベーションの実現」を主催した。日系企業などから45人が参加した。同セミナーでは、訪日したインドネシアのスタートアップ・エコシステム形成を支援する官民3者が登壇し、講演後には日系企業とのネットワーキングが行われた。

各登壇者の概要は次のとおり。

  1. インドネシア通信・デジタル省(KOMDIGI、インドネシアのデジタルトランスフォーメーション形成およびイノベーションの推進において、中心的な役割を担う)
  2. リビング・ラボ・ベンチャーズ(インドネシアの大手都市開発企業「シナルマス・ランド」のCVC。特に日・インドネシア間の戦略的経済交流の強化に注力)
  3. テルコムセル・ベンチャーズ(インドネシアを代表する通信会社「テルコムセル」のイノベーション部門。消費者領域および事業領域においてスタートアップへの投資実績を多く有する)

KOMDIGIは、インドネシアのデジタル経済の概要と、同省主導の「ガルーダ・スパーク・イノベーション・ハブ」を紹介した。同ハブは、スタートアップ・産業界のキープレーヤー・投資家などをつなぐ拠点で、同国エコシステムがジャカルタに集中する中、地方都市にも展開し、起業家支援などを進めている。

写真 KOMDIGIのムハンマド・ファイサル氏(ジェトロ撮影)

KOMDIGIのムハンマド・ファイサル氏(ジェトロ撮影)

続いて登壇したリビング・ラボ・ベンチャーズは、インドネシアのイノベーション・エコシステムへの参入支援を目的としたクロスボーダーファンドを運営している。中核ファンド「ジャパン・テーマファンド(JTF)」は、日本発祥のベンチャーキャピタル、スパイラル・ベンチャーズとの連携で設立され、日・インドネシア企業間の事業シナジー創出を目指す。また、シナルマス・ランドの開発都市BSD Cityを、市場検証のためのテストベッドとして活用する「INNOLAB」プログラムをとおして、インドネシア市場でのイノベーションの社会実装を支援している。

写真 リビング・ラボ・ベンチャーズのバユー・セト氏(ジェトロ撮影)

リビング・ラボ・ベンチャーズのバユー・セト氏(ジェトロ撮影)

最後に登壇したテルコムセル・ベンチャーズは、アクセラ・プラットフォーム「TINC」を紹介した。参加スタートアップは、業界エキスパートによるメンタリングやビジネスマッチングに加え、テルコムセルのエコシステムと協業連携し、概念実証(PoC、注)の機会を得られる。これまでに45社以上を支援し、今後もスタートアップとの協業連携を強化する方針だ。

写真 テルコムセル・ベンチャーズのアディティア・ベンディ・プラダナ氏(ジェトロ撮影)

テルコムセル・ベンチャーズのアディティア・ベンディ・プラダナ氏(ジェトロ撮影)

ネットワーキング・セッションでは、対面で登壇したKOMDIGIとリビング・ラボ・ベンチャーズを中心に、日系企業との交流が盛んに行われた。

(注)概念実証とは、新たなアイデアやコンセプトの実現可能性、得られる効果などを検証すること。

(松本優希、キラナ・リンタン)

(インドネシア、日本)

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