米中首脳会談、イラン核問題とホルムズ海峡で認識一致、イラン側は米国不信を強調
(米国、中国、イラン、イスラエル、インド、中東)
テルアビブ発
2026年05月18日
米国のホワイトハウスは5月14日、中国・北京で行われた米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談(2026年5月15日記事参照)について、両首脳がイランの核兵器保有を認めない点で一致するとともに、世界のエネルギー供給にとって重要なホルムズ海峡について、「エネルギーの自由な流れを支えるため開かれた状態を維持すべき」との認識を共有したと発表した。また、習国家主席が同海峡の軍事化や通行料徴収に反対する立場を示したことにも言及し、中東の安定とエネルギー安全保障に関して一定の方向性が一致したとした。
米中首脳会談に関するホワイトハウスの発表画面〔X(旧Twitter)のホワイトハウス公式アカウントより〕
これと関連してトランプ大統領は5月15日、中国から帰国途上の大統領専用機エアフォースワン内で記者団と会見
し、イランの核問題に関して、イランによるいかなる核保有も容認しない姿勢を改めて強調する一方、核開発停止期間について「20年で十分だが、真に保証されたものでなければならない」と述べ、厳格な検証を前提とした期間制限の可能性に言及した。また、イランに濃縮ウランの完全除去を求めるとともに、必要に応じて軍事的対応も排除しない構えを示した。
一方、イランのアッバース・アラーグチー外相は5月15日、インドの首都ニューデリーで開かれたBRICS外相会合
に合わせた記者会見で、米国およびイスラエルによる行動を「いわれのない侵略」と指摘し、交渉中に攻撃が行われたとした。その上で、イランの対応は自衛であり、地域不安定化の責任は米国側にあると主張した。停戦については「不安定ながら維持している」とし、外交に機会を与えるための措置と説明するとともに、「軍事的解決は存在しない」として対話の必要性を示した。また、交渉停滞の最大要因として米国への不信感を挙げ、核合意からの離脱や交渉中の攻撃を例に「米国は信頼できない」と強調した。
同外相は核問題について、イランは核兵器を求めておらず核計画は平和目的とあらためて主張し、核計画の平和性について理解を得る用意があるとしたが、濃縮ウランの扱いなど重要論点では行き詰まりが生じていると述べた。ホルムズ海峡に関しては、安全な通航確保を基本方針としつつも、米国の軍事行動が不安定化の要因と指摘し、紛争終結後の正常化に期待を示した。
イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。
(中溝丘)
(米国、中国、イラン、イスラエル、インド、中東)
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