イスラエルでスマートモビリティー・サミット開催、自動運転・AIの進展を議論
(イスラエル、米国)
テルアビブ発
2026年05月25日
「サムソン・インターナショナル・スマートモビリティー・サミット2026
」が5月17~18日、イスラエルのテルアビブで開催された。政府関係者、海外企業、スタートアップなどが参加し、自動運転や人工知能(AI)を中心としたスマートモビリティーの進展、最新動向について議論した。
開会あいさつでは、イスラエル運輸・道路安全省イノベーション・スマートモビリティー担当副局長のダニエラ・マルガリオット氏が、輸送分野の技術を研究段階から実装段階へ移行させる方針を強調した。イスラエルでは現在、自動運転バスやドローン、適応型信号システム、モビリティー向けサイバーセキュリティーなどを含む100件以上の実証事業が進められているという。
米国の電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はオンラインで登壇し、自動運転機能(フルセルフドライビング、FSD)の進展に言及した。AIによる自動運転は、人の運転に比べて大幅に高い安全性を実現する可能性があるとの見方を示したほか、米国の一部地域では既に無人運転の運用が始まっていると説明した。今後10年程度で自動運転が主流化し、人の運転は限定的になるとの見通しを示した。このほか、AIやロボティクスの進展により、将来的には社会全体の生産性が大幅に向上すると述べるとともに、人型ロボットが広く普及すると予想した。また、イスラエルについては、「人口規模に比べ極めて高い」イノベーション創出力と技術力を評価した。
オンラインで登壇するテスラのイーロン・マスクCEO(ジェトロ撮影)
イスラエルのミリ・レゲブ運輸・道路安全相は、陸海空の交通を統合したインフラ整備を進める政府構想「コネクティング・イスラエル」を紹介し、渋滞緩和や交通安全の向上に向けたスマートモビリティーの重要性を強調した。また、厳しい安全保障環境下でのサミット開催であることに言及しつつ、インフラ投資とイノベーション推進を継続する方針を示した。
イスラエル・イノベーション庁(IIA)のドロール・ビンCEOは、イスラエルに500社超のスマートモビリティー関連企業が集積していると説明し、電動化、自動運転、交通管理システムなどの分野における国際的な競争力を指摘した。
このほか、サミットでは自動運転、輸送分野におけるAI、インフラ、排出削減、エコシステム形成、エアモビリティー、サイバーセキュリティーなどをテーマとしたパネル討論が行われた。また、アイザック・ヘルツォーク大統領およびベンヤミン・ネタニヤフ首相はビデオメッセージであいさつを寄せた。
(アリサ・ノスキン、中溝丘)
(イスラエル、米国)
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