スウェーデン財務相、経済見通しの下方修正を発表
(スウェーデン、中東)
ロンドン発
2026年05月19日
スウェーデンのエリザベス・スバンテッソン財務相は5月6日、2026年の経済成長率および雇用に関する見通しを下方修正したと発表
した。2026年の実質GDP成長率見通しは前回4月に発表した予測の前年比2.8%から2.3%に下方修正された。イラン情勢およびホルムズ海峡の封鎖により、世界のエネルギー価格が上昇し、スウェーデン国内外の成長見通しが悪化したことが理由とされる。スウェーデン経済の回復基調は依然続くと見込まれるが、回復のペースは4月13日の2026年春季予算案時点の予測よりも緩やかになると予想される。一方で、現在の低いインフレ率や4月から実施された食品への付加価値税(VAT)引き下げにより(2025年9月18日記事参照)、2026年のインフレ率は低水準にとどまると見込まれる。
付加価値税減税により食品価格下落
スウェーデン統計局が5月13日に発表した統計
によれば、2026年4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比でマイナス0.1%となり、3月の0.5%からマイナスに転じた。前月比ではマイナス0.6%となった。CPIF(金利変動の影響を除いた消費者物価指数)上昇率は、前年同月比で、3月の1.6%から4月に0.8%へと鈍化した。燃料価格や旅客輸送サービスの価格が上昇した一方で、食品および非アルコール飲料の価格は前年同月比で5.7%下落した。
食料品価格の急落は、食料品へのVAT引き下げによる影響だと専門家は指摘している(2026年5月6日付現地紙「Aftonbladet」)。食品価格情報提供会社マットプリースコーレン(Matpriskollen)のウルフ・マズール代表取締役社長(CEO)も5月4日、VAT引き下げにより「子育て世帯の毎月の食費予算が約500スウェーデン・クローナ(約8,500円、SEK、1SEK=約17円)軽減されている」と述べた。しかし、イラン情勢を背景に、燃料や肥料の価格が世界的に急騰していることを踏まえ、今秋には食品価格が高騰するリスクがあり、食品価格の下落は一時的な現象となる可能性もある(2026年5月4日付現地紙「Dagens Nyheter」)。
(バリオ純枝、篠崎美佐)
(スウェーデン、中東)
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